主に細幅鍵盤の事を、個人的な戯言を交えながら徒然なるままに書いているブログです。このブログの趣旨をまとめていますので、初めてお越しの方は、宜しければカテゴリ欄の「記事の概要」をご一読ください。
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02/26
PASK記事翻訳 - Part8 * 細幅鍵盤を利用する機会の不足・規制・技術面/財政面
前回で、『PIANISTS FOR ACCESS TO SMALLER KEYBOARDS』の、"NEED FOR NARROWER KEYS"を読み終わって、今回から次の項目に入っていきたいと思います。

次の項目、"BARRIERS TO CHANGE"の、'Lack of access to reduced size piano keyboards'、'Regulations''Technological/financial'の翻訳を掲載させて頂きます。




Yes, you can adapt quickly to a smaller size!
はい、あなたはより小さいサイズにすぐに順応できます!

BARRIERS TO CHANGE
変化に対する障壁

過去10年の間、縮小されたサイズの鍵盤は非常に限られた方法で利用できるようになりました。同時に、様々な学者、研究者、およびこれらの小さな鍵盤のメーカーは認識を高め、現在のサイズの鍵盤がすべての人に理想的というわけではなく、しかも狭いキーを備えた鍵盤は、多分人口の大多数に適合するだろうという可能性について議論し始めました。
しかしながら、彼らは『1つのサイズがすべての人に合っている』という考え方から、変更を考慮することへの相当な抵抗に遭遇します。

これらの障壁は、ほとんど文化的な問題の嘆かわしい強化混合物です。

"Lack of access to reduced size piano keyboards"
『縮小されたサイズのピアノ鍵盤を利用する機会の不足』

より小さい鍵盤に変わりたくなっているピアニストの意欲をくじく主な要因は、それらが利用可能ではないということです。実際の問題として、どこでもすべてのピアノ鍵盤が標準サイズです。
主要なピアノ・メーカーは、恐らく非常に稀な『特別』注文を除いては、狭い鍵盤を備えたピアノを生産しません。一握りの小規模の製造業者はそうすることができ、そうしていますが、十分に供給できる状態ではありません。小規模生産、物流および費用が世界的な利用権利を妨げています。

自宅用の縮小されたサイズの鍵盤を持っているピアニストの非常に苦しい状況は、複雑さを示しています。彼らが狭い鍵盤で、難易度の高いレパートリーを身につけた、非常に高い水準に達する可能性があるものの、彼ら自身の鍵盤から別の所にある唯一の選択肢は、彼らが多くの部分を演奏するのにもがき苦しむ上に、彼らのレパートリーのいくつかを完全に省略しなければならないことを意味する標準鍵盤のピアノです。
彼らの家の外で演奏するために、彼らは練習用の標準鍵盤を簡単に利用できることを必要とするでしょう。選択肢には、交換可能な鍵盤を備えたグランドピアノか、良質の電子ピアノでの標準鍵盤の入手があります(参照: Vision for the Future - 将来への展望)。縮小されたサイズの鍵盤がより広く受け入れられ、社会全体で利用できるようになるにつれて、この問題はほぼ解消されるでしょう。


"Regulations"
『規制』

多くの国または管轄の試験方針は、子どもによるものですら、より小さな鍵盤の使用を許可していません。これは、教師、親、学校、および大学が、利用可能なあらゆる代替鍵盤に投資するのを思いとどまらせています。
そのような方針は、浸透している考え方と誤解に基づいていることが多いのです。

ベートーベンはより小さな鍵盤で作曲しました。にもかかわらず、これらの規制は、それが作曲されたまさにそのピアノで、学生がベートーベン・ソナタを演奏することが許されていないことを意味しています!

試験委員は、学生が、標準鍵盤で痛みと怪我の原因になる恐れがあるテクニックとレパートリーを教え込まれるかもしれないという事実について、ある程度責任を負う必要があります。試験での縮小されたサイズの鍵盤の受け入れは、教師が徐々にそれらを使い始め、親が徐々に彼らの手本に従うことを後押しします(参照: Vision for the Future - 将来への展望)。
これは、若いピアニストの間の中退率の減少につながるに違いありません。教師の励ましにもかかわらず満足のいくように進歩することができないことで、欲求不満と自尊心の喪失に苦しむ若者が多すぎます。教師は、彼らの手が小さすぎて、そもそも適度な水準以上に届く余地が無いということを知っているべきです。


"Technological/financial"
『技術面、あるいは財政面』

ピアニストが不満を言うか、あるいは変更を要求するのを彼らがほとんど理解しないことを考えると、主要なピアノ・メーカーは、130年続いたピアノの鍵盤のサイズの伝統を疑うことに無関心のように思えます。これがより小さな鍵盤の潜在的巨大市場であるにもかかわらずです。
この無関心は、主にここに記載された他の障壁のためであるかもしれません。メーカーは、異なるサイズの鍵盤の大量生産、縮小されたサイズの鍵盤の稀な注文に対する態勢が整っていないので、一般に認められたと仮定すると、『特別なもの』と見なされ、そのために価格の高騰を招き、発送を長く待たされる可能性があります。




音楽家の手の専門医である酒井直隆医学博士が、世界中の博物館や美術館を回って昔のピアノの鍵盤幅を測定され、「細幅鍵盤のススメ」というブログの中でその酒井博士の論文が紹介されています。

研究者 酒井直隆先生による手の大きさと鍵盤幅についての文献
http://smallkeyboard.blog35.fc2.com/blog-entry-130.html

この論文によると、18世紀後半から19世紀前半に平均的に3~6mm(※)細かったとのことです。
この数値から計算すると、18世紀後半から19世紀前半まではオクターブが平均で160mm~161.5mmくらいで、これが平均であることを考えると、恐らくもっと幅のバリエーションがあったと思います。
実際、ショパンが使っていた鍵盤は、現在のものよりオクターブ毎に1cmくらい細かったそうです。

酒井直隆医師は、ドの左端から次のドの右端で測定されています。
http://www.steinbuhler.com/html/measuring_an_octave.htmlを参照 。

モーツァルトが1756年~1791年、ベートーベンが1770年~1827年、シューベルトが1797年~1828年、ショパンが1810年(若しくは1809年)~1849年、シューマンが1810年~1856年であることから、これらの名立たるクラシックの巨匠たちは、自分の手の大きさに合った(現在のピアノの鍵盤より幅が細い)鍵盤を使って演奏や作曲をしていたことが分かります。
少なくとも、大きすぎる鍵盤でどうにかしていたわけではないようです。

作曲家が自分の手の大きさに合った鍵盤を使って作曲したものを、全く手の大きさに合っていない(大きすぎる)鍵盤で弾くことを余儀なくされている現在の状況・・・どのように思われるでしょうか。

この事実を踏まえた上で、細幅鍵盤(鍵盤幅を自分の手の大きさに合わせること)を“邪道”もしくは“甘ったれ”と考える方々に、今一度お聞きしてみたいです。
このクラシックの巨匠たちは、自分の手の大きさに合った鍵盤を使うという“邪道”な手段に逃げた“甘ったれ”だったのでしょうか?

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コメント

相互リンク・相互RSSのお願い
LittleHands様

突然のコメントを失礼いたします。
「[throw back & turn up] 知らなきゃいけない名曲リスト」というサイトを運営しているokazakikotomiと申します。
この度、LittleHands様のサイトを拝見させて頂き
ぜひ相互リンク・相互RSSをお願いしたくご連絡させていただきました。

誠に勝手ながら、先に以下サイトのサイドバーにリンクを貼らせていただきました。
http://meikyokulist.com/

お手数ですが、ご確認の程よろしくお願い申し上げます。
よろしければ、当サイトと相互リンクを結んで頂けないでしょうか?
ご検討の程、よろしくお願いいたします。

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[throw back & turn up] 知らなきゃいけない名曲リスト
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okazakikotomi [URL] 2014/03/04(火) 17:41 [編集]

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[] 2014/03/06(木) 21:04 [編集]

Re: 管理人のみ閲覧できます
コメントありがとうございます。
内容を確認致しました。
LittleHands [URL] 2014/03/07(金) 10:29 [編集]

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