主に細幅鍵盤の事を、個人的な戯言を交えながら徒然なるままに書いているブログです。このブログの趣旨をまとめていますので、初めてお越しの方は、宜しければカテゴリ欄の「記事の概要」をご一読ください。
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02/04
PASK記事翻訳 - Part6 * 手のサイズと痛みと怪我を関連づける研究・人間工学と生体力学の基本原理
今回から、またPASKのサイト『PIANISTS FOR ACCESS TO SMALLER KEYBOARDS』の、"NEED FOR NARROWER KEYS"の6つの項目の中の、「3. ピアニストの間での、手のサイズと痛みと怪我を関連づける査読された研究」「4. ピアノの演奏に適用される、人間工学と生体力学の分野の認められた科学的原理」の翻訳を掲載させて頂きます。




"3. Research linking hand span to pain and injury"
『3. 手のスパンと痛みと怪我を関連づける研究』

従来の鍵盤を使用するピアニストについてのピア・レビュー(査読)された疫学・臨床研究は、小さな手のスパンおよび痛みと怪我の関連を実証しました。

この関連は、異なるサイズの鍵盤を使っているピアニストに関して、演奏と健康結果を比較する米国の最近の研究で支持されています。狭い鍵盤へ移っているピアニストは、実質的に『より大きな手』を得ています。

女性ピアニストは、はるかに高い(痛みと怪我では男性より約50%高い)危険を冒しています。

子どもとティーンエイジャー(13歳から19歳までの若者)も、ピアノの演奏に関連する痛みと怪我に苦しんでいると分かりました。ピアノ教師には、この点(手のサイズと教えられたレパートリーの間の不適当な組合せが要因になり得る)に関して注意義務があります。

関連項目: www.smallpianokeyboards.org/pain-and-injury.html


"4. Basic principles of ergonomics and biomechanics"
『4. 人間工学と生体力学の基本原理』

小さい手のピアニストは、より大きな手の演奏者よりも、手首の[筋肉の]外転(体の中心線から外に向かう運動)、伸展(手足の関節を曲げた状態から伸ばすこと、または伸ばした状態)および逸脱による怪我のより高い危険性があります。

大きな和音、オクターブ、およびアルペジオは、『解剖学的に中立的な』弛緩位(緩んだ位置)の範囲外を小さな手に繰り返し強要します。更に、小さな手は、鍵盤へ当てるときの手の動作の増加の必要性が原因で、生体力学的に不利な立場にあります。これらの要因は、痛みと怪我のより大きな危険性に加えて、力、速度、正確さおよび音調のコントロールの損失を意味します。

それらの境界近くよりむしろ、それらの範囲の中央近くで動いている筋肉と関節が、動的応答のより大きな範囲を持ちます。これは、大きな手の人はより最適な範囲内で動いている可能性が高く、その一方で、小さな手の人は極端に動いている可能性が高いので、あまり効率的ではないということです。

さらに伸ばさなければならないことは、小さな手の人に筋肉の緊張の増加を強います。これは力とコントロールの進行性喪失だけでなく、演奏し続けるための精神的努力の増加をもたらします。音楽的才能に集中する能力は、このようにして損なわれます。

『手の幅、指の長さ、および指の[筋肉の]外転の3つの要素は、調整または学生の身分であることの欠点にしばしば誤って帰属された、驚くほど多くの技術的困難について説明するだろう。』(オットー・オルトマン、1929年)

『極端な範囲の指による、すばらしく力強い漸次的変化は、生理的に不可能である。』(オットー・オルトマン、1929年)

関連項目:www.smallpianokeyboards.org/pain-and-injury.html#evidence




今回は(私にとっては)難しい表現が多かったので、なかなか苦戦しました
それにしても、85年も前から既に手の大きさとピアノの鍵盤幅の問題が指摘されていたんですね。
オットー・オルトマンの論説は、物理学・生理学・解剖学の観点から客観的にピアノ奏法を分析している科学的で画期的なものではあるのですが、その一方で、オルトマン自身がピアニストではないため演奏者の意識や感覚とは異なっている点があり、ピアニストが直接的に参考にすることは難しいしとの見解を持つ人もいるようです。

やはりここは「餅は餅屋」、ピアノの事はピアニストに聞くのが一番ということで、前回の記事でも触れた、細幅鍵盤関連のもう1つのサイト『Piano Keyboard Size: A Level Playing Field?』の中の"What pianists say"には、実際に細幅鍵盤を使ってみたピアニストの方々の感想が書かれているようです。
PASKのサイトの翻訳が終わり次第、こちらのサイトも読んでいこうと思っています。

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