主に細幅鍵盤の事を、個人的な戯言を交えながら徒然なるままに書いているブログです。このブログの趣旨をまとめていますので、初めてお越しの方は、宜しければカテゴリ欄の「記事の概要」をご一読ください。
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楽器見聞録 ~ローランド・ミュージアム編~
~浜松市楽器博物館編~」から引き続き、楽器見聞録です。

JR浜松駅からタクシーで3、40分くらいのところに、電子楽器で有名なローランドのミュージアム(浜松研究所)があります。先日はそちらにもお邪魔してきました。
ミュージアム内では職員(恐らくローランドの社員)の方が案内してくださいました。

入り口を入ると、そこにはまるでチャペルのような空間が広がっていました。正面にある大きな電子パイプオルガンが圧巻です。(結婚式ができそうな感じ)
ちなみにこちらも撮影OKでした。

※ 画像をクリックすると大きく表示されます。
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そこを横切るとすぐに、何やら大きな機材が目に入ってきます。
ローランド初期の頃の製品が通路に展示されていました。

大がかりな装置ですが、一音ずつしか音を作れず、その一音一音を(下の写真にある)大きな録音テープに多重録音しながら曲を作っていたそうです。
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指が写り込んでしまいました

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そこからさらに行くと部屋があって、ローランドのこれまでの歩みの品々がずらりと並んでいました。

下の写真は古楽器を電子楽器にしたものです。

昔、無声映画だった頃は、映画の音をこういった鍵盤楽器で表現していたそうです。これはそれを電子楽器で再現したものだそうです。
鍵盤の上にアーチ状に並んでいるボタンを押すと音を切り替えることができ、馬の蹄の音や足音などのような多彩な音が出せるそうです。
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これも電子ハープシコードです。
通常、弦が張ってあるところはスピーカーになっていて、張ってある布地は本物のゴブラン織りだそうです。
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以下は、シンセサイザーの数々です。
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エフェクターというものです。
「エフェクター(effector)」という呼び名は実は和製英語で、英語圏では「effects unit (pedal)(エフェクツユニット、エフェクツペダル)」と言うそうです。
音の変化にこだわるようになると、これがどんどん増えていくらしい・・・
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電子ドラムセット。
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ギターの数々。
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展示室を通り抜けると、そこは浜名湖を望む全面ガラス張りの空間でした。
この日は生憎曇り空でしたが、それでも素晴らしい眺めでした。
天気が良ければ本当にきれいだと思います。

これも電子ピアノです。
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少し叩かせてくださいました。
シンバルは「本当に電子楽器!?」というくらいリアルで、指で触れるとちゃんと音が消えます。
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本当に楽しい見学でした
案内してくださった職員の方に感謝です。

ミュージアムを出た後、雑談していた時に知ったのですが、実はPPAPでブレイクしたピコ太郎さんがお使いになったというRoland TR-808もあったそうです。
そのことをすっかり忘れていて、写真も撮りそこなってしまいました。もっと早く聞いておけばよかった

今の時代、打楽器から管楽器までありとあらゆる電子楽器がありますが、やっぱりここは電子ピアノが気になるところです。
電子ピアノに関しては、“指を痛める”とか“変な癖が付く”というご意見を度々目にしますね。
自分でも時々家電量販店や楽器店などで電子ピアノの鍵盤を叩いてみるのですが、タッチや音など、アコースティックと比べてそれほど遜色があるようには思えないので、なぜこのように言われているのか疑問に思っていました。
そこで今回、思い切って職員の方にこの件について聞いてみました。

職員の方が仰るには、
“電子ピアノも、出始めの頃は確かに鍵盤のタッチにも問題があったし、音に関しても強弱の表現できる範囲が狭かった。そのため、(アコースティックよりも出にくい)強い音を出そうとして過度に強く鍵盤を叩いてしまう傾向があり、それで指を痛めたり、変な弾き方の癖が付いたりといったことが起きていた。”
とのこと。

また、
“電子楽器が出始めた頃は、YMOといったテクノポップがブームになっていたこともあり、メーカーとしてもシンセサイザーといった多彩な音が作り出せる鍵盤楽器の開発に重点を置いていたために、所謂‘ピアノの代わり’としての電子鍵盤楽器の開発の方は当時あまり進んでいなかった。”
という事情もあったようです。

テクノポップ全盛の1970年代末から80年代前半の頃だと、ピアノを始めるときにはアップライトピアノを用意するのがまだ一般的だったでしょうし、電子ピアノの需要自体が今ほど高くなかったかもしれませんね。世の中も“音”に対して今ほど神経質ではなかったのかもしれません。

騒音問題といえば最近のことのように思えますが、その始まりは意外と早くて、1974年に“近隣騒音殺人事件の第1号”として知られ、「日本人の騒音に対する考え方が劇的に変化した事件」とされている『ピアノ騒音殺人事件』が起きてから、ピアノの“騒音”が社会問題化したようです。ちなみに、この事件を機にアップライトピアノに弱音装置が取り付けられるようになったようです。
ウィキペディア(Wikipedia) 「ピアノ騒音殺人事件」より

ここ最近になって、タッチや音色の良さを売りにする電子ピアノのCMを目にするようになりましたが、
“デジタル技術の進歩は速い。ここ何年かの間に‘ピアノの代わり’の電子鍵盤楽器の開発の方に重点が置かれるようになって、各メーカーが開発にしのぎを削るようになってからそういった問題点も飛躍的に改善されてきているので、最近出たものでは言われるような問題はほとんど起きなくなっている。”
とのこと。

ただ、これまでに付いてしまった電子ピアノに対する悪いイメージが、まだ世の中に残っている状況なのだそうです。
一度付いてしまったイメージが変わるには、まだもう少し時間がかかるのかもしれませんね。


浜松市楽器博物館からローランド・ミュージアムまで見ると、楽器(主に鍵盤楽器)の歴史を300年くらい前から現代まで通して見たような気分になりました。
こうして見ると、楽器はその時代の風潮や傾向に応じて、絶えず変化を続けているものなのだと分かります。

現在のモダンピアノも、その当初はユーザーのほとんどがヨーロッパ人男性(ユーザー層が限定的)であったために、鍵盤の幅も“主要ユーザー”であるヨーロッパ人男性の大半にとって弾きやすい(1つだけの)サイズが選ばれた・・・というところまでは自然な流れだったと思いますし、それでさほど問題にもならなかっただろうと思います。
ですがその後、“当初の対象ユーザーではなかった”女性や子供、そしてアジア人のユーザーが急激に増えた(ユーザー層が多様化した)ことで手(鍵盤)の大きさの問題が発生するようになった・・・と考えれば、それに応じて鍵盤のサイズの種類を増やすことは、時代の流れに沿った自然な変化と言えるのではないでしょうか。


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コメント

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[] 2017/10/20(金) 17:27 [編集]

2017/10/20(金) 17:27の投稿者様
お返事ありがとうございます。
お陰様ですっきりしました。
LittleHands [URL] 2017/10/20(金) 18:05 [編集]

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[] 2017/10/21(土) 07:43 [編集]

2017/10/21(土) 07:43の投稿者様
コメントありがとうございます。
後ほどメールにてお返事させて頂きます。
LittleHands [URL] 2017/10/21(土) 15:12 [編集]

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