主に細幅鍵盤の事を、個人的な戯言を交えながら徒然なるままに書いているブログです。このブログの趣旨をまとめていますので、初めてお越しの方は、宜しければカテゴリ欄の「記事の概要」をご一読ください。
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常識化した定説が覆るとき
細幅鍵盤に関する英語サイト、ALTERNATIVELY SIZED PIANO KEYBOARDSの長期間にわたった翻訳と更新作業もようやくひと段落ついたので、ここらでちょっと休憩して時事について書こうと思います。

気になるニュースを1つ・・・と言ってもかなり前の話題なので既にご存知の方もいらっしゃると思いますが


晩婚化が進む中、妊娠や出産に関する話題、特に高齢出産のリスクだとか卵子の質だとか、女性にとって耳の痛い話題が多い昨今ですが、1つ希望の光が灯りそうな話題があります。

“女性の卵細胞は出生時に一生分の数が決まっている”

学校の性教育でも婦人科でも当たり前のように言われているこの定説、実は2004年に発表されたある学説によって疑問符が付き、その後この説を補強する研究が行われて2012年に新しい学説が発表されてからは、研究の分野においてはほぼ覆りそうな状況になっているようです。

(2004年発表の学説)
「卵子の数は決まっている」の定説を揺るがす新発見――不妊治療に革命も
(2012年発表の学説)
卵子は次々に作られる、幹細胞の新研究


そもそもこの「出生時に決まっている」という定説自体、提唱されたのが1921年(100年近く昔!)、研究によって裏づけられたとされるのも1951年(70年近くも前!)ということでかなり古く、そもそも当時の研究の精度がどれほどのものだったのか・・・と思ったら、

“卵子の幹細胞はとても珍しく、細胞の数は卵巣全体の1%未満であることも分かった。卵巣でずっと幹細胞が見つからなかったのはこのためかもしれない。”

・・・ということのようですね。
精子と卵子では必要な数が圧倒的に違いますし、その分幹細胞の量も違うということでしょうか。

そういえば一昔前まで「卵はコレステロール値を上げる」と言われてきていましたが、これも1913年(100年以上も昔!)にロシアで行われた実験で、草食動物であるウサギに卵を食べさせたところ血中のコレステロール値が増加したことから『卵=血中コレステロール値の増大』というイメージが定着してしまった、という経緯をご存知の方も多いと思います。(思いがけず卵つながり


哺乳類は受精後みんな同じ構造(女性型の性器)からスタートするそうですが(つまり女性型が標準仕様)、受精時にY染色体を受け取った場合のみ、ある段階から男性型へと変化していくと言われていますね。
元々同じだったものが、片方には生産能力があって片方には無いというのはちょっと不合理な気がしますが・・・

“男性の精子は継続的に補充されているのだから、出産年齢の女性が継続的に新たな卵子を生み出しているという考え方は、純粋に生物学的に見ても理にかなっている”

・・・と述べられていますね。うん、納得。


非常に画期的なこの発見ですが、当初は激しい批判を浴びたそうです。

ヒト卵巣の幹細胞から卵子、定説覆す 米研究


長い間ほとんどの人が疑問にも思わず信じきっていて、生殖医療に関するほとんどの事がこの『定説』に基づいて解釈されている中、その大本がひっくり返ってしまうということは、これまでの考え方の大半を一旦白紙に戻して書き換えることを迫られるわけですから、現場は大混乱でしょうね。
婦人科のお医者様方がもしこの件をご存知だったら、多分相当やり辛さを感じてらっしゃるんじゃ・・・

天動説が当たり前の時代にガリレオ・ガリレイが地動説を唱えて、やはり激しい批判を浴びていますが、何でも大本から変えるというのは現場の混乱を招いてしまうので、どうしても批判の対象になりがちですね。
ですが、こういう過程を経ないと物事は発展していかないんでしょうね。


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