主に細幅鍵盤の事を、個人的な戯言を交えながら徒然なるままに書いているブログです。このブログの趣旨をまとめていますので、初めてお越しの方は、宜しければカテゴリ欄の「記事の概要」をご一読ください。
06 * 2012/07 * 08
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
07/20
米国での細幅鍵盤のパイオニア、スタインビューラー社の歩み - Steinbuhler & Company(和訳)
アメリカにおける細幅鍵盤のパイオニア、スタインビューラー社のウェブサイト(http://www.steinbuhler.com/)の和訳です。このページでは、『Our Story』の内容を掲載しています。

このウェブサイトは2012年から2013年にかけて初めて和訳しましたが、それからかなり経ち、大元のウェブサイトも文章が書き換えられたり内容が追加されたりしていることもあって、この度全面的な翻訳のし直しをすることにしました。これまでは内容を分割しながら少しずつ掲載していましたが、それも今回大元のウェブサイトの構成に準じてまとめ直しています。

※ この翻訳文の元となる英語サイトの更新に伴い、翻訳文も2017年8月7日に更新しました。




Our Story by David Steinbuhler
私たちの物語

The DS Standard®
DS規格

University Studies
大学の研究

Informative Videos
参考になる動画

Evolved Products
進化を遂げた製品

A One-Size-Fits-All World of Profound Discrimination
どんな人にも合うフリーサイズという深刻な差別の世界

Why We Persist in Our Efforts
私たちが努力を続ける理由



A Big Idea
すごいアイデア

 1991年の夏の思いがけない出会いが私の人生を変えました。私はナイアガラ・オン・ザ・レイクでのショー・フェスティバルに来ていたのですが、幸運にも、フェスティバルの音楽監督のクリストファー・ドニソン氏(Christopher Donison)の経営する朝食付きホテル(B&B)に宿泊したのです。クリストファー氏は自身のコンサート用グランドピアノに取り付けられた7/8鍵盤を所有していたのです!彼の鍵盤の1オクターブは標準鍵盤の7度に相当していました!ビクトリア大学で音楽の勉強をしていた頃に、彼は小さな手のサイズが多くの優れたピアノ曲の習得を妨げていたことに気付き、1970年代の終わりにその鍵盤を造り上げました。
 私はそのピアノを少し弾くと、彼の小さな鍵盤に自分がいともたやすく順応することに驚かされました。クリストファー氏は、その鍵盤を初めて手に入れたとき、彼の目の前に全く新しい未知の世界がいかに広がったのかを、そしてこれが第二の標準規格を生み出すという構想を閃かせていたことを説明しました。私は言いました。「これはすごいアイデアだ!」
クリストファー氏の証言

 
The DS Standard®
DS規格

 私はペンシルベニア州のタイタスビルで、家族経営の織物業で製品開発をしていたのですが、これは何よりも優先させるチャンスなのだと確信しました。私にはコンピュータプログラミングの経験があり、コンピュータのデータベースから鍵盤を造り上げるという考えは私の好奇心をそそりました。私はピアノ業界について何も知らないことなど意に介していませんでした。私がクリストファー氏に小さな鍵盤を造ってみたいと話すと、彼は新しく提案された鍵盤のサイズをドニソン - スタインビューラー規格(Donison-Steinbuhler Standard)と呼ぶというアイデアを思いつきました。DS規格(DS Standard®)が産声を上げたのです!この規格を鍵盤単独で示すために、クリストファー氏は私たちが最初の低音キーに付けることになるロゴをデザインしました。
DS-LogoWeb03


"It IS easy!"
「弾きやすいこと!」

a_DavidLindaChris04_1.jpg
彼女の鍵盤のためにリンダ氏のピアノを測定するときに、リンダ・グールド氏(Linda Gould)とクリストファー・ドニソン氏(Christopher Donison)と共にいるデイビッド・スタインビューラー氏(David Steinbuhler)(左)。

 鍵盤の造り方についての先入観が無いという自由のもと、私はほぼ趣味として手を加え始めました。色んなことが重なって、1994年の夏までに仕事仲間と私は、私たちの繊維工場の発送センターでコンピュータ駆動のルーターを用いて、私たちが私の母のスタインウェイのアップライトに取り付けた最初の鍵盤を造りました。クリストファー氏の知り合いであるリンダ・グールド氏(Linda Gould)がそれを試弾するために、ブリティッシュコロンビア州のビクトリアから飛行機でやって来ました。彼女は演奏時に感じていた痛みのために、コンサートアーティストになる夢を諦めていました。彼女がそのピアノと感情的な午後を過ごした後に「弾きやすいこと!」と叫んだことを、私は決して忘れることは無いでしょう。これが、私が本格的なピアニストが小さい鍵盤を知るところを目撃した初めての経験でした。
 その場で、リンダ氏は彼女のヤマハのグランド用の鍵盤を買うことにしました。私はグランドの鍵盤と、やっかいなキーの強度の問題に目を向けました。1996年の1月までに私のスタインウェイB型用の鍵盤の試作品を製作した後、私が準備をし、私たちはリンダ氏のピアノを測定するためにビクトリアへ飛びました。2ヵ月後、私たちはアクション・スタックの組み込みと調整にリンダ氏の技術者をすっかり頼りきりながら、私たちの第一号となるDS規格の鍵盤を販売したのです。
リンダ氏の証言


The Catch 22
まさにどうしようもない[矛盾した]状況、板挟み[お手上げ]状態

 その鍵盤の受容が実現し得るには、大学がそれらを使って仕事をし、支持しなければならないということを私達は分かっていたので、私達は助成金を得て5つの大学に鍵盤の「種まき」をしました。その後、ニュースメディアの注目が集まりました。National Canadian TV(ナショナル・カナディアンTV)は彼の鍵盤と共にクリストファー氏を取材し、新聞は愛情のこもった内容の特集記事を掲載しました。
 様々な手のサイズのピアニストには様々な鍵盤のサイズのピアノが必要であるということを、一般の人は直感的に理解し、なぜそれがこれまでなされなかったのか不思議に思っています。その一方で、ピアノの教師達や真面目な生徒達はそのことに触れるのを恐れていました。私たちはメディアの注目からの反響をすぐには受けませんでしたし、「種まき」した大学でも誰もその鍵盤を使っていませんでした。その鍵盤が他の場所には無いので、それらを使って練習することで自分たちの経歴が傷つけられるだろうと誰もが思い込んでいたのです。恐らく、受け入れられるには一世代はかかりそうです。


What Size Keyboards?
どのサイズの鍵盤?

 多くのことに取り組む必要があったため、メディア報道への無反応はありがたいことでした。私はその鍵盤の重要性を確信していましたが、サイズに関して提言するには可能な規格の全種類を評価した調査が必要でした。私たちがあらゆるサイズの鍵盤を造り始めると、ピアニスト達がそれらを弾くために次々とタイタスビルに来始めました。彼らは老いも若きも、男性も女性も、痛みに苦しんでいたピアニスト達や、単にピアノ曲の幅をさらに広げて弾きたいと思っているピアニスト達でした。彼らがこれらの鍵盤を試している様子は見ていて興味をそそられるものでしたし、この調査はどの規格を推奨すべきか決定するための確固たる基盤を私にもたらしました。7/8鍵盤に加えて、私たちは15/16鍵盤と私たちが呼んでいる「ユニバーサル」と名付けた中間のサイズも追加しました。議論の全容についてはOur Research(私たちの調査)をご覧ください。
 私たちは2つのサイズを指すのに7/8と15/16という命名法を用いましたが、長年にわたってこれらの分数の使用は混乱させると分かり、2014年に命名法を鍵盤のオクターブのサイズを示すものに改めました。私たちは現在、DS-7/8の代わりにDS5.5®を、DS-15/16の代わりにDS6.0®を用いており、これらは以下で丸括弧内に表示されています。


Suitable for Professional Use?
プロの使用に相応しいか

a_Bob-Fratus-Web02.jpg
ホーン・テクスタイル(Horn Textile)の発送センターで私たちの初期の頃の鍵盤を造っているボブ・フラトゥス氏(Bob Fratus)。

 まともに受け止めてもらうには、私たちの鍵盤が最高品質である必要があるということも分かっていました。スタインウェイC型用に私たちが造った初期の鍵盤は、私たちに「プロの使用に相応しくない。」と語ったニューヨーク市の権威あるピアノ・リビルダーに不合格と判定されていました。(当時私たちは、私たちの未完成のフレームをピアノに合わせてアクション・スタックにはめ込まなければならなかったため、リビルダー達と協力する必要がありました。)彼らの不満は、低音部の高角度のキーの弾力性のある特性でした。
 このことがキーの強度を測定する技術の開発につながり、問題を完全に排除することが証明された「ブレース(brace)」へつながっていったのです。高度なプロの縮小サイズの鍵盤をそもそも造れるかどうかを知る必要があったため、キーの工学的見地への関心は私にとって常に重要でした。私たちは、私たちが貴重な調査や反響や訓練を受けたPiano Technician Guild(ピアノ調律師組合)の会議で、私たちの取り組みを展示し始めました。私たちはアクションの制御に関するあらゆる側面に堪能になりました。
 私のスタインウェイB型は程なく、全幅38インチ(96.52 cm)の非常に小さなものに至るまでの多くのサイズの鍵盤を持ち、そしてそれらは、はいそうです、まさにその通り、非常に小さな鍵盤がいかなるパワーや、タッチや、反応の不足にも悩まされることがないようにできることを実証したのです。この取り組みによって、最終的に私たちがDS5.1™という名前の小さな子ども向きのサイズの鍵盤を確立させることとなり、最後に、標準鍵盤DS6.5™と指定することで、現在総合してDonison-Steinbuhler Standard - DS Standard®(ドニソン-スタインビューラー規格 - DS規格)を構成する4つのサイズが私たちにもたらされることとなりました。

 
First University Study
最初の大学の研究

a_Leone_Keyboard04.jpg
自身所有の7/8 (DS5.5®)鍵盤と共に、南メゾシスト大学の准教授でありピアノ科の学部長でもあるキャロル・レオーネ博士(Dr. Carol Leone)。

 キャロル・レオーネ博士Dr. Carol Leone)の素晴らしい思い付きのおかげで、南メソジスト大学がサイズの選べるピアノ鍵盤を購入し、研究する初めての大学となりました。2000年の秋に、私たちは彼女のスタジオにあるスタインウェイB型に7/8(DS5.5®)鍵盤を取り付けました。彼女と彼女の数名の生徒たちはそれを使って仕事や演奏をし始め、目覚ましい成果を享受し始めました。学年末までには、キャロル氏は、その使用が子供たちや小さな手のピアニストの伝統的な指導に大改革をもたらし、標準鍵盤を長時間弾くことに関連する傷害を負っているピアニストへの救済をもたらすことになると信じ、個人的に7/8(DS5.5®)鍵盤を使うことを明言していました。彼女の研究結果の本格的な議論については、American Music Teacher(アメリカン・ミュージック・ティーチャー)に掲載されている彼女の論説、Goldilocks Had a Choice(金髪の人々が選択の権利を持っていた。)[1]をどうぞお読みください。
 他の大学でこれらの研究結果を実証したいというキャロル・レオーネ氏の熱意が、私たちを、様々な大学のスタインウェイのコンサート用グランドピアノに取り付けられるようにする調整可能な機能を備えた鍵盤を造る気にさせました。私たちは、そのような鍵盤がどれほど実用的で輸送可能になりそうか見てみたかったのです。2002年の春には鍵盤の準備が整い、キャロル氏は5つの大学でのリサイタルの実演の予定を立てました。私はそれがどれだけ上手く合うか確かめるために、鍵盤を予め大学へ持って行きました。私たちはそれが調整でき、非常に順調に弾けるよう制御できると分かりました。そしてその春、オクラホマ大学ベイラー大学ライス大学テキサス工科大学、そしてネブラスカ大学リンカーン校が、7/8(DS5.5®)鍵盤のスタインウェイのコンサート用グランドを使って行われるリサイタルの証人となりました。


Interchangeable Keyboards
交換可能な鍵盤

アーティストが自身と共に、自身のDS鍵盤を様々な会場のピアノに取り付けるために持って行くことの実用性が証明されたわけではありませんが、私たちが調節可能な機能を開発した経験は価値あるものでした。それはピアノを何も変えることなく、グランドピアノに簡単に取り付けることができる交換用鍵盤を造る能力を私たちにもたらしたのです。このことは、大学が彼らのコンサート・ステージ上のピアノのために、元の標準鍵盤と置き換えることのできる選べるサイズの鍵盤を現在容易に入手できることを意味します。一旦新しい鍵盤が設置されれば、わずか数分で標準鍵盤と交互に交換することができます。これにより、大学が学生の手に最も合ったピアノの鍵盤を提供し、彼らのあらゆる実質的な効果を研究するための道が開かれました。


Growing University Interest and Research
高まる大学の関心と増加する研究

a_Nicole_s-Recital_1.jpg
SMUの学生、ニコル・ハルトン氏(Nicole Halton)のリサイタル。

 南メソジスト大学が、彼らのコンサートホール用に7/8(DS5.5®)鍵盤1台と、練習室用に7/8(DS5.5®)鍵盤のアップライトを2台購入しました。ローラ・ディール博士(Dr. Lora Deahl)の指示を受けて、テキサス工科大学は3台の7/8(DS5.5®)鍵盤(1台はローラ・ディール氏のスタジオのスタインウェイB型に、1台は大学のコンサートホール用、そしてもう1台は練習室のアップライト)を使って学習を行っています。ローラ氏は、7/8鍵盤か標準鍵盤かに関して、年齢別、性別、および手の大きさ別の、ピアニストの優先傾向を比較することによる調査を開始しました。SMU(南メソジスト大学)テキサス工科大学双方の学生たちはそれらを使ってリサイタルを行っており、その2校の大学がジョイント・リサイタルで互いに協力し合ったこともあります。彼らの研究は、選択できる鍵盤を使って取り組むことの容易さと実用性を実証しています。
SMUの学生たちの証言
 パメラ・ミア・ポール博士(Dr. Pamela Mia Paul)とクリス・チェスキー博士(Dr. Kris Chesky)は、ノース・テキサス大学で15/16(DS6.0®)鍵盤を使って仕事をしています。クリス氏は、高い割合のピアニストが、腕、手首、および手の痛みに苦しみ、医学的問題を伴うという証拠の増大に対処するため、正式な調査を開始しているTexas Center for Music and Medicine(テキサス音楽医療センター)の所長です。これらの問題がなぜ発生するのか、そして、選択できる鍵盤を使うことでそのリスクが減らされるのかどうかを把握するよう、彼らは努めています。
 ネブラスカ大学リンカーン校で7/8(DS5.5®)鍵盤を使い、ブレンダ・リステン博士(Dr. Brenda Wristen)もまた、ピアニストの間で障害を引き起こす要因についての本格的な研究を始めています。彼女は、ピアニストが様々なサイズの鍵盤を弾くときの、彼らの筋肉のストレスを電子的に測定するため、工学科のスーザン・ホールベック博士(Dr. Susan Hallbeck)と共同で研究しています。彼らの研究結果は、疲労のレベルで大きな違いを示しています。


Working with Children
子供に関する研究

a_AaronAtPaino02_1.jpg
〔本番前に〕7/8(DS5.5®)鍵盤でウォーミングアップをするアーロン・クルツ君(Aaron Kurz)。

 キャロル・レオーネ博士は、子供を対象にした研究を行う初めての教師として再び道を開きました。2005年の1月に彼女は、自宅で練習するために7/8鍵盤のアップライトピアノを持っていた幼いアーロン・クルツ君(Aaron Kurz)を教え始めました。キャロル氏はこう書いています。
「・・・私は10歳のアーロン・クルツ君という1人の生徒と共に予備研究を行ったのですが、彼は7/8のピアノ鍵盤で1年間学んだ後、2006年の全米MTNA(全米音楽教師協会)会議でラフマニノフの前奏曲を演奏したのです。これまでは手の大きいピアニストのためのものだった作品の彼の力強い演奏は、新しい境地を開き、出席者を仰天させました。1人の有名なアメリカ人のピアノの教授は、子供の手の大きさに合った鍵盤を持っていたおかげでこのような上級の曲目を披露する技量を持った子供に対する純粋な驚きによって、涙を誘われていました。」
 アーロン氏は成長してからは標準鍵盤へと移行し、2つの国際ピアノコンクールで受賞者となりました。
 2007年の秋に、南メソジスト大学「7/8鍵盤を使用して学習や練習をする子供たちの教育学的および生理学的利点」を研究するための研究プロジェクトを立ち上げました。この研究では、性能測定基準(パフォーマンス・メトリクス)を定義し、結果を観察し、測定し、報告します。

 
The National Conference on Keyboard Pedagogy 2007
鍵盤楽器教育学全米会議2007
Tradition and Transformation: Learning, Playing, and Teaching Outside the Box
伝統と変革: 既存の枠にとらわれずに学び、演奏し、教育する

小さな鍵盤が取り付けられたスタインウェイのコンサートグランドを演奏するキャロル・レオーネ博士のコンサートによって、この会議の初日は7/8(DS5.5®)鍵盤の使用が呼び物となりました。コンサートの後そのピアノは、出席者全員がその鍵盤を直接体験できるよう別室に展示されました。

7/8鍵盤に関する2つの参考になる動画がマリオ・アエロ氏(Mario Ajero)によって製作されました。

See Video Part 1

  • 標準鍵盤を弾き、次にすぐに7/8鍵盤で同じ作品を弾いているキャロル・レオーネ博士。鍵盤の切り替えは彼女が簡単に身に付けた技能であり、ビオラを弾いてから次にバイオリンを弾くのと同様です。
  • 標準鍵盤で、そして次に7/8鍵盤で和音を弾く彼女の手の形を、演奏後に聴衆に説明しているキャロル・レオーネ博士。
  • スタインウェイのコンサートグランドから標準鍵盤を取り外し、それを7/8鍵盤と入れ替えることの容易さの実演。

See Video Part 2

  • 初めて7/8鍵盤を弾き、コメントを述べるミラーズヴィル大学アニタ・レンフロー博士(Dr. Anita Renfroe)。
  • ボブ・ジョーンズ大学サラ・エヴァンス氏(Sarah Evans)とピーター・デイビス博士(Dr. Peter Davis)が、小さな鍵盤での演奏に順応するピアニストの能力を試験した彼らの研究結果を伝えています。1日1時間の練習を5日間行ったピアニストは、短期間で大幅な正確さの向上が見られました。態度に関する調査によると、彼らが予想したよりも早く順応したことが明らかになっています。


Another Powerful Demonstration
もう1つの説得力のある証明[証拠]

a_ProformaVisionWeb05.jpg
プロフォーマビジョン・システムを付け、観察しているキャスリーン・ライリー博士(Dr. Kathleen Riley)とゲイル・ベリンソン氏(Gail Berenson)(左)と共にキャロル・レオーネ博士(Dr. Carol Leone)がDS鍵盤を弾いています。

 鍵盤楽器教育学全米会議2009では、キャスリーン・ライリー博士(Dr. Kathleen Riley)が、映像と筋肉の緊張によってピアニストのパフォーマンス[動作]を観察する新製品の、プロフォーマビジョン(ProformaVision)を使った自身の研究を、リアルタイムの視覚フィードバックを提示しながら実証しました。その使用は、議論の余地のない方法で機能するところを教師が証明するのに役立っています。ジュリアードのピアノ科の学科長のヴェーダ・カプリンズキー氏(Veda Kaplinsky)はこう述べています。
「キャスリーン・ライリー氏の研究とプロフォーマビジョン(ProformaVision)は、共に我が校の教職にとってとてつもなく大きな手助けとなります。私たちが、ようやく生徒たちが演奏している最中に何が起こっているのか見ることができるのです。それはピアノのテクニックという点で正しいことの確かな証拠です。」
MTNA会長のゲイル・ベリンソン氏(Gail Berenson)はこう述べています。
「プロフォーマビジョンは、生徒や彼らの教師が、彼らが演奏している最中に生理的に何が起こっているのか見るのをついに可能にします。彼らは、演奏における効率を高めて手間を掛けないことを成し遂げるために、(適切な)楽器へ彼らの物理的アプローチを変更することが出来るのです。」
 その説得力のあるプロフォーマビジョンの道具(丸で囲まれた領域の右側に示されている)を、キャスリーン氏がキャロル氏に取り付けた後、キャロル・レオーネ博士が最初に我が社の7/8(DS5.5®)鍵盤で、そしてその後に標準鍵盤でショパンのバラード第1番 ト短調を弾いたときに私にとっての会議の焦点がやってきました。グラフに示されている筋肉の緊張の反応は注目に値します。7/8鍵盤で演奏された作品の法線応力のパターンが、標準鍵盤で演奏された場合には図の測定値から逸れてしまいました。この場合も先と同様に、ピアニストに手の大きさに見合った鍵盤を提供することの重要性を示す科学的証拠です。

 
First International Sale Using Our New Technician’s Kit
弊社新製品の技術者用キットを使用する初めての海外向け販売

a_DS-keyboard-_-Warwick-Web05.jpg
ロンダ・ボイル氏(Rhonda Boyle)の7/8(DS5.5®)鍵盤を設置しているウォリック・ドルトン氏(Warwick Dalton)。

 2007年の1月、オーストラリア、メルボルンのロンダ・ボイル氏(Rhonda Boyle)が私に初めて連絡してきました。自身のピアノ用の7/8(DS5.5®)鍵盤を手に入れたいという彼女の粘り強さと決意が、海外にあるピアノに取り付ける鍵盤を造るのに必要とされる高精度な寸法測定をするという問題に取り組むよう、私を突き動かしました。このような正確さを欠くことのできない寸法測定を、世界中の調律師ができるようにする確実な方法が必要でした。2008年は、その役目を果たすための道具を開発し改良したテクニシャンズキット(Technician’s Kit)の年となりました。11月に私はそのキットと共にオーストラリアへ飛び、ロンダ氏と会い、彼女のピアノを測定し、ウォリック・ドルトン氏(Warwick Dalton)をメルボルンにおける我が社の調律師とすることを決めました。私は大急ぎで家に帰り、我が社のコンピューターにそのデータを入力し、ロンダ氏の鍵盤を作製し、それをウォリック氏がその取り付けを行う場所である彼女の元へ発送しました。ウォリック氏は以下のように言う返事を書いてきました。
「ロンダ氏の7/8のアクションの取り付けはほぼ完璧で、それをすべて完全なものにするには4時間の調整が必要でしたが、一部の新品のピアノが必要とするよりもはるかに少ないものでした。ロンダ氏は喜んでいますよ!次の取り付けを楽しみにしています!」
 ロンダ氏のものは北アメリカ以外での初めての我が社の鍵盤でした。ウォリック氏の、彼の体験についての、ピアノ調律師のギルド・ニュースの記事をお読みになるには、First DS Keyboard installation初のDS鍵盤の取り付け)をご覧ください。詳細な情報と価格については、Grand Retrofitをご参照ください。


First Piano Manufacturer Installing Our Keyboards
弊社の鍵盤を設置する初めてのピアノ・メーカー

a_Piano-2-Web-Small02.jpg
DS鍵盤を使って作製されたチャールズ・R・ウォルター(Charles R. Walter)のスタジオ・アップライト。

 ウォルター・ピアノ社(Walter Piano Company)は、我が社の鍵盤を使って造られた自社のピアノを、私たちが世界規模で販売するのを認める初めてのメーカーでした。我が社はアップライトピアノの改造は行っていないので、これによって小さい鍵盤のアップライトピアノを提供するニーズが満たされました。私たちのお客様がご自身の望むウォルターのアップライトのモデル、スタイル、そして仕上げをお選びになり、ウォルター・ピアノ社がそのピアノを作製します。
 ウォルター・ピアノは、彼らの製品の品質に対する申し分のない評判を築いてきた米国にある家内企業です。彼らのアップライトは、音色の豊かさや低音の充足感で知られています。彼らの長いキーは、我が社のDS鍵盤の高角度に対応するのに特に適しているのです。彼らは上質な楽器の作製におけるあらゆる面に細心の注意を払っており、私たちは彼らと仕事ができることを光栄に思っています。
 我が社は近年、オーストラリアのシドニーに、海外向けのDS鍵盤のウォルターのスタジオ・アップライトを発送し、ピアニストが自由に体験してよい7/8(DS5.5®)鍵盤のあるもう1つの主要都市を確立させました!ピアノやその価格の詳細についてはWalter Uprightsをご参照ください。

 
How Far We Have Come
私たちはどこまで来たか

 クリストファー・ドニソン氏はこのように書いています。
ピアノの演奏の世界には、2つの大きな秘密があります。1つ目は、より大きな手で弾けば、楽器の演奏がいかに格段に容易であるかということ、そして2つ目は、それが小さい手だと、いかに不可能になり得るのかということです。もし、世界をより小さな手の半分と、より大きな手の半分の2つの構成要素に分けられるなら、より大きな手の半分が、より小さい手をした相手の困難が何であるかを真に理解することはなく、そして、より小さな手の半分が、大きい手によって、すべての困難がいかに少なくなるかということに真に気付くことはないということが分かります。これは、彼らがどんなにそれが起こるよう強く祈ったとしても、小さい手の人たちが翌朝大きな手で目覚めることなど決して無く、大きな手の人たちは小さい手の人たちの苦境に陥ったことが1度も無いからです。手が大きいピアニストの手は、その秘密が露呈するのに十分高難度な曲に挑むよりもずっと前から、とっくに十分な大きさになっているのです。」 [2]
 今日、ピアノの歴史上初めて、サイズの選べる鍵盤を所有し研究している大学のリストが増えつつあります。同様に、ピアノの歴史上初めて、7/8(DS5.5®)鍵盤を所有し使うピアニストのリストも増えつつあります。ロンダ・ボイル氏は近年、これらのピアニストの多くを対象に調査を行いました。彼女が使用したアンケートと、彼女が自身の論文、Hand Size and the Piano Keyboard[3]から得た結果を読むことができます。ロンダ氏もまた、小さい鍵盤に対する関連データや議論のすべてを提示することに力を注ぐウェブサイト、Alternatively Sized Piano Keyboardsを立ち上げています。
 全体として見ると、この蓄積された証拠は、一般のピアニストがone-size-fits-all(どんな人にも合うフリーサイズ)という深刻な差別の世界に陥っていることを示しています。ピアノを学ぶ学生は主に女性であるにもかかわらず、大学は大きなサイズの鍵盤のピアノしか提供していません。このことについてよく考えるために一歩離れて見れば、世界中の大学が、自らの学生に彼らの手の大きさに見合った楽器を提供していないと気付くのは驚くべきことではないでしょうか。今日、ゆっくりと、彼らはクリストファー・ドニソン氏が自身の7/8鍵盤を初めて手に入れたときに見出した、2つの大きな秘密に気付きつつあります。


Where We Are Going
私たちの向かうところ

a_Bob-Larson-Web02.jpg
ボブ・ラーソン氏(Bob Larson)は弊社のCNC(Computer Numerical Control - コンピューター数値制御)ルーターの製造者であり、ホーン・テクスタイル(Horn Textile)の2階にある私たちの作業場でCNCがDS鍵盤のフレームを加工しています。

 私たちは現在、小さい鍵盤が動作し、グランドピアノが改造しやすいことが分かっています。ですが、このピアノの世界は伝統に縛られており、容易に変わることはないでしょう。私たちはこの難局を一体どうやって乗り越えるのでしょう。主要な原動力の1つは、恐らく、選択できる鍵盤がピアノ関連の痛みを大幅に取り除くという認識の高まりです。間違いなく人権の問題だと言っても、言い過ぎの発言だとは思いません。何度も繰り返し、ピアニストは、自分たちにこの選択肢があってどれほど感謝しているかを私たちに示しています。この評価が私たちを長年にわたって持続させているのです。
 興味深いことに、私たちがお受けする問い合わせの多くは小さな電子鍵盤楽器のご要望なのです。認知度や支持が高まるにつれて、いつの日か電子キーボードメーカーがそれらを提供すると私たちは分かっています。あなたが旅行をするときに、ご自身の7/8鍵盤を持ち歩く能力が開放されるでしょう!
 中国人は大きな要因になる可能性があります。ピアノを学ぶ学生のかなりの割合が中国人であり、彼らの手のスパンはスペクトルの小さい末端で測定されています。彼らのピアノ業界が道を開くのが当然のことのように思います。通常、何十年も衰退の道をたどってきていた業界にとっては、鍵盤の促進は大歓迎の恩恵になり得ます。

 
Why We Persist in Our Efforts
私たちが努力を続ける理由

キャロル・レオーネ博士が、以下の話でこのプロジェクトに取り組んでいる私たち全員を代弁しています。

昨日、私は大学院新入生にオーディション・レッスンを行いました。彼女は、自分の小さな手に合わせて多くの音符を意図的に省略したにもかかわらず、難易度の高いロマン派の作品をかなり奮闘しながら演奏しました。私はその後、彼女が右腕に慢性の手根管、更には神経損傷がある、傷を負ったピアニストであることを知りました。それから彼女は、特に7/8鍵盤で学ぶためにSMU(南メソジスト大学)にやって来たのだと私に話しました。それで私たちは7/8のスタインウェイのところまで行きました。すると彼女は、自分の曲からのパッセージを全ての音符で完全に弾き始めたのです!彼女は信じられないといった顔で私を見ると急に泣き出し、彼女がどれほど感情的に感じたかについて詫び、彼女が長い間、どれほど「ロマン派のレパートリーを避けるために自分を律しよう」としていたか声を上げました。

 私がもう1つの鍵盤規格という構想を持ったクリストファー・ドニソン氏に初めて会った時から20年以上が過ぎました。私たちが享受した多くの幸運やチャンスを神に感謝し、私は「お次は何でしょうか」と根気よく尋ねています。主の思し召しがあれば、私は役に立ちたいのです。
 ピアノメーカーが関わらなければならないことは明白です。それを促進させるため、スタインビューラー社は、鍵盤の製造の利鞘における特許(特に、7/8(DS5.5®)鍵盤と3/4(DS5.1™)鍵盤の十分な鍵盤の強さを確実にする「ブレース」と「ファールボード(※)の手前で方向を変えるキー」、および鍵盤を水平にするプレートの使用のための特許)によって開発した知的所有権を放棄しています。
 圧力は表面下で成長していますし、何十年もかかるかもしれませんが、選べる鍵盤の使用はいつか普通になるでしょう。その一方で、私たちはこの興奮に満ちた冒険に相変わらず専念しており、人間工学的な革命の始まりを目撃していると信じているので、それらを造ることが私たちの日課になっているのです。

(※) 鍵盤の後ろの壁、閉じてカバーしている蓋。


Notes
注釈

  1. この記事はMTNAの許可を得ており、2003年の6月と 7月のアメリカン・ミュージック・ティーチャー(American Music Teacher)の第52巻の第6号からのものです。
  2. クリストファー・ドニソン氏のウェブサイト、DS Keyboardsより。
  3. 手のサイズとピアノ鍵盤(Hand Size and the Piano Keyboard)は、第9回オーストラリア・ピアノ教育学会議の議事録に掲載されています。




日本人の場合、欧米の方々ように自分の感情や思いを表に出すことなく自分の中に秘めてしまうので、手が小さい人たちが大きすぎる鍵盤によってどれほど苦しんでいるのかがあまり世間には理解されていないのかもしれませんが、恐らくこの大学院生と同じような心境にある人は多いのではないでしょうか。
そのことがとてもよく分かるメッセージがこちらにもあります。
http://www.komati-fun.net/180899.html#52
たかがピアノ、されどピアノ。小さい頃から将来を夢見て頑張ってこられた方にとっては、人生そのものと言ってもいいくらい重大なことではないでしょうか。

スタインビューラー氏は、既に“儲かる、儲からない”という次元から離れ、高い志のもとでこのプロジェクトに取り組んでいるようですね。
スタインビューラー社はDS規格鍵盤に対する知的所有権を放棄しているとのことなので、誰でもスタインビューラー社の技術を使って細幅鍵盤を製造・販売することが出来る状態にあるということです。

このように苦しみ泣いている人たちが居て、その人たちが細幅鍵盤によって救われていく様子を目の当たりにしてしまったら、とても今の状況を見過ごしてはおけないという気持ちになるのが人として自然な感情でしょう。
そういう使命感が、スタインビューラー氏やPASKの方々を突き動かしているのかもしれませんね。

こういう光景が日本でも見られるときが来ることを願わずにはいられません。

にほんブログ村 クラシックブログ ピアノへ
にほんブログ村

ピアノ ブログランキングへ
スポンサーサイト
07/16
細幅鍵盤海外事情 * Steinbuhler社の記事 Part1
前回の記事で紹介させて頂きましたSteinbuhler社のサイトをご覧になっても分かるように、細幅鍵盤の必要性は何も日本だけの話ではなく、アメリカでも細幅鍵盤を必要と考える動きがあるようです。

そうなるとSteinbuhler社の記事の内容って何が書いてあるか気になりませんか?私はとっても気になりますので、この度翻訳に挑戦してみることにしました。とは言いましても残念ながら私には語学力がありませんので、翻訳サイトを駆使しての翻訳となりました。その為、所々おかしい箇所があるかと思いますが何卒ご理解ください。
もし翻訳や解釈の間違いにお気づきの方がいらっしゃいましたら、ご指摘くださると助かります。

先ずは、Steinbuhler社のサイトの“Our Story”の、『A Big Idea』と『The DS Standard™』の翻訳を掲載させて頂きます。



『A Big Idea』

1991年夏の偶然の出会いは、私の人生を変えました。私はナイアガラ・オン・ザ・レイクのショー・フェスティバルに来ていました。そして幸運にも、フェスティバルの音楽ディレクターのクリストファー・ドニソンがB&B(※)に滞在していました。クリストファーは7/8鍵盤のコンサート用グランドピアノを持っていました。1970年代後半に彼がビクトリア大学で音楽の研究をしていた頃、彼の小さな手のサイズが、多くのすぐれたピアノレパートリーをマスターする妨げになっていると分かり、この鍵盤を造らせました。

私はそのピアノを少し弾いて、彼の細幅鍵盤に順応することの容易さに驚きました。クリストファーは、彼が最初にこの鍵盤を手に入れたとき、全く新しい未知の世界が目の前に開く方法であり、それは第2の標準を構築するというアイデアを芽生えさせたと説明しました。私は言いました。「これはビッグアイデアだ!」(クリストファーの推薦状

(※)B&B:小規模な宿泊施設。比較的低価格のホテルを「Bed and Breakfast(B&B)」と呼ぶこともある。



a_DavidLindaChris04_1.jpg

『The DS Standard™』

私は、ペンシルベニア州のタイタスビルの私たちの小さな家族経営の織物業で製品を開発していて、これが私の前に置かれた機会であると信じていました。私には、コンピュータ・プログラミングの経験がありました、そして、コンピュータデータベースから鍵盤を組立てるという考えは私の好奇心をそそりました。まして、私はピアノ産業に関して何も知りませんでした。私は、(幅の)小さい鍵盤を組立てようと思うとクリストファーに伝えました。そして、彼は新しく提案された鍵盤サイズをDonison Steinbuhler Standardと呼ぶという考えを発想しました。DS Standard™が誕生しました。鍵盤自体でこの規格を示すために、クリストファーは、我々が最初の低音キーの正面に付けるロゴを設計しました。



“低音キーの正面に付けるロゴ”って、サイトのトップページの鍵盤の画像(マウスポインタをあてると幅が変わる)の左端の鍵盤に付いているマークのことでしょうかね

続きは翻訳が出来次第、随時掲載させていただきます。

にほんブログ村 クラシックブログ ピアノへ
にほんブログ村

ピアノ ブログランキングへ
07/13
細幅鍵盤関連のサイト・動画
既に左側のリンク欄に掲載していますが、細幅鍵盤に関するおすすめのサイトや動画を改めてご紹介させて頂きます。

『細幅鍵盤のススメ』
http://smallkeyboard.blog35.fc2.com/
『細幅鍵盤のススメ ブログ紹介 (ピアノ Mサイズ鍵盤 ショパンなど)』
http://youtu.be/6W45HzPHsig

『細幅鍵盤の推進活動中 (オクターブが楽に届くピアノがあれば・・』
http://music.ap.teacup.com/vineger/
『細幅鍵盤応援ソング』
http://youtu.be/fG3-hSW-Yos
『細幅鍵盤がもしあれば・・・オクターブが届くのに』
http://youtu.be/4OUlwP4vXFc

『Steinbuhler社』
http://www.steinbuhler.com/
『Reduced-Size Keyboards Part 1』
http://youtu.be/SBfDN9DBsnk
『Reduced-Size Keyboards Part 2』
http://youtu.be/yiF05uBej0c

もうご存知の方もいらっしゃるかとは思いますが、今一度ご覧になって頂ければと思います。

にほんブログ村 クラシックブログ ピアノへ
にほんブログ村

ピアノ ブログランキングへ
07/12
オクターブ奮闘記 ‡ 其の2
弾きたい曲が見つかって練習し始めるものの、オクターブの壁にぶち当たる事もしばしば…
最近は弾きたい曲の幅が広がったせいか、ほぼ毎回のようにオクターブの壁が出現するようになってきました。
オクターブ連打も厄介ですが、更に厄介なのが、親指と人差し指を窄めた状態で1オクターブの範囲を押さえさせる場面に出くわすようになったことです。
オクターブも、1-5の指を思いっきり広げれば手前からでもなんとか届かせる事が出来ますが、親指と人差し指を広げる事が出来ない状態にさせられてはもうお手上げです

これも以前から練習している曲で、途中で“ド・ミ・ラ・ド”と叩かせる部分があって、この場合もなんとかこの4音を叩けるポイントを探っているのですが、やはり親指と人差し指が窄まるとそれだけ1-5の幅が狭まってしまうので、私の手ではなかなか小指が上のドに届きません
それで、とりあえずミの音を省略してどうにか乗り切っていますが、やはり音を省略するとどうしても音色がその分貧弱になってしまいます。(曲として成立しなくなるわけではありませんが…)

この曲はポップスとしては難度が高めなので、全体的に指を無理に広げて弾かなくてはならない個所が多く(オクターブ連打も入っています)、最初から最後まで殆ど手を張り詰めて弾いている為、曲の終わりごろには手がつりそうになってしまいます

ただ、たいていのポップス曲は色んな編曲の譜面があちこちの出版社から出ているので、その中から弾けそうなものを選ぶという方法もあるにはあります。
ですが苦労して練習するのですから、やはり自分が本当に気に入った編曲の譜面で練習したいですね。

にほんブログ村 クラシックブログ ピアノへ
にほんブログ村

ピアノ ブログランキングへ
07/11
オクターブ奮闘記 ‡ 其の1
ピアノを弾いていていつも思うのは、大抵の曲は最低でもオクターブがまともに届く事が条件になっているということです。
ポップス曲の譜面などは手が小さくても比較的弾きやすい曲が多いようですが、それでも度々オクターブ連打に出くわします。

以前から練習している曲も、譜面自体はそんなに難しくないのに、3連符(4分3連)のオクターブ連打がズラズラあるためになかなか習得出来ずにいます。

気合いで何とかならないものかと、オクターブ連打の部分になると“むんっ”と指を開いて、鍵盤の手前からどうにかオクターブの2音のみ叩けるポイント(かなりの精度)を目掛けて集中して叩くのですが、そのヒット率は極めて低く、なかなか克服出来そうにありません。

指の関節が少しでも広がるようになればと、ネットで調べたりして指の関節を開かせるストレッチというものをやってみたりしましたが、その開き幅はどうがんばってもせいぜい2~3ミリ。
しかもその様子を見ていた元看護士の母親からは、「指の関節の構造は複雑でデリケートだから無理をすると傷めるわよ」と言われました。どうやら無理に関節を広げるストレッチは医療関係者から見ると危険な行為に映るようです。

つくづくピアノの鍵盤は、私の手の大きさは想定されていないんだなぁと悲しくなりました

にほんブログ村 クラシックブログ ピアノへ
にほんブログ村

ピアノ ブログランキングへ
07/07
楽しみ方の違い ~趣味の概念~
私は成人してからピアノを習った趣味のピアノ弾きですが、以前、オクターブが満足に届かず苦労している事や細幅鍵盤の話をした時に、「今からピアニストを目指すわけでもあるまいし…」と言われた事があります。
“趣味の楽しみ程度なら、そんなことまでしなくても音域の狭い簡単な曲を弾いてればいいでしょ”
という意味で言われたのだと思うのですが、内心『それは違うなぁ…』と思いました。

趣味の楽しみ方は様々ですが、あまり拘らないライトな楽しみ方と、バリバリ頑張って高みを目指す楽しみ方の、大きく2つの楽しみ方のパターンがあるような気がします。
ですが、“趣味”というと前者に受け取られることが多いようです。

そういえば以前、あるテレビ番組にNHK朝ドラの前作「カーネーション」の登場人物、小原優子のモデルになった小篠弘子さんが出演されていて、還暦から習い始めたという三味線をレッスン風景という形でご披露されていましたが、その様子は真剣そのもの!ものすごい目力で弾かれていました。そしてインタビューで「プロには負けへんで!という気持ちでやっています」とにこやかに答えていらっしゃいました。小篠弘子さんの場合は後者の楽しみ方なのでしょうね。

ピアニストの方(orピアニストを目指す方)はともかく、趣味で楽しむ人や電子ピアノで音楽活動をされている方向けに、細幅鍵盤の電子ピアノくらいはあっても良さそうな気がします。既にC-H 14cmのミニ鍵盤(44~60鍵盤程度で鍵盤の長さも短い)はありますが、細幅の88鍵盤はありそうで何故かありません。もしあれば色んな場面で活躍しそうな気がしますが…。

単なる趣味ではありますが、やはり高難度の曲にも挑戦したいものです。
細幅88鍵盤の電子ピアノがあればすぐにでも買って、オクターブの壁に阻まれて弾けずにいる音域の広い曲の練習がしたいですね。

にほんブログ村 クラシックブログ ピアノへ
にほんブログ村

ピアノ ブログランキングへ
07/04
はじめに
「細幅鍵盤」という言い方なのですが、個人的には何となく違和感を覚えています。
多分、普通の鍵盤(C-H 16.5cm)を大きすぎると感じている人が相対的に多い事と、子供のピアノ教育の為という事で「細幅鍵盤」なのだと思うのですが、普通の鍵盤を狭すぎると感じている方も実際にはいらっしゃることを考えると、“手の大きさに合わせた鍵盤”という事で「カスタマイズ鍵盤」や「セレクト鍵盤」という言い方をしても良いような気がします。

にほんブログ村 クラシックブログ ピアノへ
にほんブログ村

ピアノ ブログランキングへ
07/04
伝えていくことの大切さ ~記憶の風化~
2週間程前に、テレビで池上彰さんのオウム真理教や地下鉄サリン事件についての解説がありました。
いつも通りの池上彰さんの分かりやすい解説でしたが、その中の“当時を知る私達にとってはまだ記憶に新しいオウム真理教の事件も、若い人の中には既にオウム真理教の事や一連の事件の事を知らない世代も居て、オウム真理教から改称して麻原彰晃(松本智津夫死刑囚)の教義を受け継ぐ団体の「アレフ」への入信者にはそういった若い人達も多い。”という説明を聞いて、もうそんな状況なのかと驚きました。

麻原彰晃(松本智津夫死刑囚)逮捕の日、朝からテレビで上九一色村の第6サティアンへの強制捜査の様子を見ながら麻原はまだ見つからないのかとヤキモキしているうちに学校に登校する時間になって結局逮捕の瞬間は見れず、1時限目の「麻原さん、捕まったそうですよ。」という先生の第一声と同時に教室がどよめいたのを覚えています。

気が付けばあの事件から早17年、事件の事を知らない世代が居てもおかしくはないのですが、あまりにも世間を震撼させた事件だっただけに、つい誰でも知っているような感覚になっていました。
そう言えば、私自身も生まれる前や小さい頃の事件についてはよく知りませんし、親から「あんなに有名な事件なのに知らないの!?」なんて驚かれたりしますが、こういう感覚なのでしょうね。

こういった事件もそうですが、昔の戦争の記憶など、どんなに重大な事であっても、放っておけば想像するよりずっと早いスピードで風化していくものなのかも知れませんね…。
過去の重要な出来事を後の世代に伝えていくことももちろん大事なことですが、後の世代が積極的に知ろうとする姿勢の方も必要なんじゃないかな…と思いました。

さて、ここからはピアノの話ですが、ピアノにも風化させたくない、是非伝えていきたい事柄があります。
それは作曲家の中田喜直さんが生前提唱されていた、手の小さい人や子供向けの鍵盤の幅が狭いピアノ、「細幅鍵盤ピアノ」の事です。私も手が小さくて、オクターブが手前からひっかける形でしか届かないので、細幅鍵盤ピアノにはとても興味を持っています。
この「細幅鍵盤ピアノ」の事も、若い世代ほど知らないという状況になっているそうです。
私も全く知らなかった1人ですが、知る切っ掛けになったのは(ご存知の方もいらっしゃるかと思いますが)「細幅鍵盤のススメ」というブログです。このブログで細幅鍵盤の事を初めて知ったという方も多いのではないでしょうか。

私のブログは、細幅鍵盤について思う事を書いた単なる戯言ブログですが、細幅鍵盤について1人でも理解を深めてくださる方がいらっしゃれば幸いです。

にほんブログ村 クラシックブログ ピアノへ
にほんブログ村

ピアノ ブログランキングへ
Copyright © 2017 細幅鍵盤随想記|ピアノと鍵盤と、時々、戯言.
all rights reserved.