主に細幅鍵盤の事を、個人的な戯言を交えながら徒然なるままに書いているブログです。このブログの趣旨をまとめていますので、初めてお越しの方は、宜しければカテゴリ欄の「記事の概要」をご一読ください。
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11/06
細幅鍵盤に懐疑的な人達からの質問とそれに対する回答 - ALTERNATIVELY SIZED PIANO KEYBOARDS(和訳)
2016年の終わり頃に、細幅鍵盤関連の英語サイト、ALTERNATIVELY SIZED PIANO KEYBOARDS内が大幅に編成し直されました。
それに伴い、このブログでもこの英語サイトの和訳記事の内容を編成し直しています。
そのため項目があちこち移動していますが、内容自体は以前とあまり変わりませんので、何卒ご了承ください。

このページでは、『FAQs』という項目の和訳記事を掲載しています。

※ この翻訳文の元となる英語サイトの更新に伴い、翻訳文も2017年4月4日に更新しました。




Frequently asked questions
よくある質問

縮小された鍵盤の有用性に疑問を持ち、変化に抵抗がある人たちからよく来るいくつかの質問例を、解答例と共に以下に列挙しています。
これらとその他のFAQのコピーをここからダウンロードすることができます。

PDF
pask_faqs_dec_2016.pdf
Download File



Q1:
ピアニストがある鍵盤から別の違うサイズのものに変わる場合に、例えば子供が小さい鍵盤で習った後で、成長に応じて『標準』鍵盤に移りたくなったときは難しくて変われないんじゃない?

A1:
小さめの鍵盤を演奏した成人ピアニストの大多数が、DS5.5®(7/8)に関してほとんどの場合、非常に速く(数時間、あるいはさらに短い時間のうちに)新しいサイズに順応するという経験をしています。子供に関しては、通常ほとんどすぐに順応しています。
現在小さめの鍵盤を演奏している多くの大人が、それでも標準鍵盤を時々使わざるを得ないときには、彼らの経験では、彼らは一旦当初の調整期間を経ており、2つのサイズの間ですぐに交換でき、多くの場合他のサイズでの練習は1度しか必要としません。
2台の異なる車(恐らくMT車の1台とAT車の1台ですが)を運転すること、あるいはビオラも同様に演奏するバイオリニストとその経験を比較することができます。標準鍵盤とDS6.0®(15/16)の間の調整はほぼ即時です。
さらなる詳細については、ボイル・R(2012年)、『The experience of playing reduced-size piano keyboards. A survey of pianists.(縮小されたピアノ鍵盤を演奏した経験。ピアニストを対象とした調査。)MTNA e-Journal、4月、並びに、2015年の、この縮小されたサイズを使ってたった1日だけ練習した後にダラス室内交響楽団国際ピアノコンクールでDS6.0®を演奏しているアンナ・アラジー氏のビデオをご覧ください。
https://www.youtube.com/watch?v=tj1RNLn8K6g

一般的な認識とは違い、小さな鍵盤を弾いても、そうする必要があるときに『普通の』鍵盤に戻るのが難しくなることはありません。
手に合った鍵盤を弾くことでピアニストは大幅な緊張の軽減を経験し、そしてこの新たな発見がより良い習慣を身に付けさせ、大きな鍵盤を使うときの緊張を最小限に抑えるよう促すという逆の傾向があります。

2015年7月には、様々な手のスパンの6人のメルボルンのピアニストが、事前の練習をほんの少し、あるいは全くせずにオーストラレーシア・ピアノ教育学会議でのリサイタルでオクターブが6.06インチの鍵盤(15/16)のカワイのGM12を演奏しました!それに続く質疑応答の集会の間に、全員が標準のものより少し小さめの鍵盤を演奏することに関連している明白で重要な利点に関して報告しています。

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Q2:
コンサート会場はどうなるの?サイズの違うコンサート用グランドピアノはあまりにも高価で2台以上も所有することは出来ないし、非実用的じゃないの?

A2:
グランドピアノ1台のための交換可能な鍵盤以外には、コンサート会場で2台のピアノを所有する必要はありません。追加の鍵盤とアクションの費用はコンサート楽器の費用に比べて小さいです。
スタインビューラー社(www.steinbuhler.com)は、グランドピアノ用に改造された、数分以内で標準鍵盤と交換できるアクションと鍵盤を製造しています。最終的には、3つの規格判、オクターブが6.5インチの標準鍵盤と、DS5.5®(7/8)と、その中間の『あらゆる人に使える』DS6.0®(15/16)のサイズだけはあるべきです。
この短いビデオは、テキサス州ダラスでのピアノコンクールの間に鍵盤が交換されるのを示しています。
https://www.youtube.com/watch?v=BAjXItVoPsY&list=UUgLVf_Bv6l5tfa0E64DjOrw

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Q3:
子供達は小さい鍵盤を欲しがるかもしれないけど、後で標準鍵盤に慣れなきゃいけないのに、それで習って彼らに何の意味があるの?

A3:
まず第一に将来を見据えて、2つか3つのサイズのピアノ鍵盤が広く利用可能になるはずなので、人口のおよそ半分は『順応する』必要が無いでしょう。
(彼らの手が大きくなるか、あるいはより小さな鍵盤が地域社会でより普及する時までという理由で)順応する必要がある人たちに関しては、調整は非常に短期間です。Q1:をご覧ください)
第二に、弾き心地の良さ、障害の危険性の低減、楽しさ(喜び)、学習時間の短縮、そして演奏可能な曲目といった面での利点は、多くの大人にとってだけでなく子供達にとっても重要なことです。手の小さい才能ある子供達が、自分の手の成長を待って『足止めを食らう』必要は無いのです。
他の多くの楽器では様々なサイズが利用でき、例を挙げれば、子供は人間工学的に合ったバイオリンを弾くよう奨励されています。

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Q4:
ピアノを演奏する人が複数居る家庭では面倒なことになるのでは?必要な出費とか場所が増えることになる2種類以上のサイズが必要になっちゃうかも。

A4:
ここに考えられる様々な状況があります。
幼い子供達がピアノの演奏を習っていて大人は弾いていない家庭では、小さい鍵盤(DS5.1™かDS5.5®を言います)のピアノを最初に家族が買うことが状況にかなっています。
学習の初期段階では、ほとんどの家族がその子が上級レベルで続けたがるまではグランドピアノの購入を決めようとはしないので、アップライトか電子ピアノが妥当でしょう。その段階においては、その若年者にどのサイズが適切であるかは明確になっているでしょう。
本気で取り組むピアニストになって様々なサイズを必要とする2人の子供(男の子と女の子を言います)が居る場合、あるいは、家の1人以上の大人も演奏する場合はもう少しややこしいかもしれません。
例えば、2つの異なるサイズのアップライトとグランド、あるいは最善の妥協案として、DS6.0®(15/16)のグランドピアノのみを持つことなど、このような様々な解決策があるかもしれません。
同様に、高等ピアノ教育に入っている子供は、彼らが選んだ鍵盤のサイズが使えるであろう大学で、ほとんど練習することを選ぶかもしれません。
グランドピアノのコストを低く抑えるために、新しいグランドピアノを注文している人が、2台分の代金を支払うのではなく、1つの鍵盤を選びさえすればよいことが重要です。

覚えておくべき重要な要素は、かなり上級の曲目を演奏する人たちにとっては、ピアノの鍵盤のサイズが現実的な問題になるだけだということです。
1人以上の人がたまに演奏するか、比較的簡単な曲を演奏する家庭では、鍵盤のサイズはそれほど重要ではありません。
現在ほとんどの女性達が標準鍵盤で『何とかしている』のと全く同じように、平均的なサイズの手を持つほとんどの男性はDS5.5®鍵盤を難なく弾きこなしています。
一部の非常に有名なピアニストには極めて大きな手(10インチ(25.4cm)以上の最大スパン)があり、標準鍵盤において問題がないと考えているのなら、当然、『平均的な』男性は小さめの鍵盤、特にDS6.0®を演奏することができるということになります。
DS6.0®(15/16)サイズを試弾した多くの男性はこの経験を存分に楽しみ、前々から弾きたかった曲目を弾けるようにそれがしてくれることに気付きます。
成人女性の大半はDS5.5®よりも大きなサイズを必要とすることはありません。

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Q5:
小さい鍵盤がそれを使える人たちに不公平な優位性を与えちゃうんじゃない?

A5:
これまでが大きい手のピアニストに不公平な優位性がある状況なのです!
スツールの高さを調節したり、高めのペダルを取り付けたりすることを不公平、あるいは、(ヨゼフ・ホフマンのような)過去に小さめの鍵盤を使っていた著名なピアニストが『不正行為』をした、あるいは、彼が今日のものより小さい鍵盤を使っていたからといって、ベートーヴェンが『不正行為』をしたと言う人は誰もいません!
地域社会で小さめの鍵盤がもっと普及してくるまでは、その時小さい手のピアニストの人たちは、使える他の人たちに比べて不利な条件に置かれるでしょう。ですが、ますます多くのピアニストが狭いキーの鍵盤を試せるようになり、ずっと前から悩まされてきた障壁を自覚するにつれて、いずれは彼らがメーカーに変化を余儀なくさせるような勢いを生み出すでしょう。

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Q6:
1世紀以上もの間変わっていないんだから、きっとピアノの鍵盤のサイズも時間をかけて証明されているんだよ。メーカーは大半の人たちに合うサイズを選んでるんじゃないの?

A6:
現在の標準になった鍵盤のサイズは、フランツ・リストのようなヨーロッパ人男性の名演奏家の要望に合うようそれが設計された、1800年代後半から続いています。(Keyboard size history - 鍵盤のサイズ - 大まかな歴史をご覧ください。)
それは、小さめの手のピアニスト(女性、子供、そしてアジア系の人々)を考慮に入れてはいませんでした。
もしメーカーが今日ピアノを設計していれば、多分彼らは人口全域の手のスパンに関する入念な調査を行い、ピアノの曲目に必要なものと関連付けるでしょう。
もし1つのサイズだけが提供されるのだとしたら、それはDS6.0®に近いだろうという結論に至る可能性が最も高いでしょう。
ですが私たちが持っているものは、小さすぎるという人はほとんどいませんが、多くの人々にとっては大きすぎるピアノの鍵盤です。
それは、背の高い人々に合うサイズを提供しただけで、全ての人がそのサイズを使うことを求めるスキーメーカーと比較できます。
時に人々は変化を求める要求が全く無かったと言います。ですが、人々が自分達が新製品を経験する前から新しい考えに対する要求を示すことは滅多にありません。
消費者が好む可能性があるものを予測し、代案を試し、それから需要を生み出しているIT産業における絶え間ない革新を考察する必要があるだけです。
地球上のほぼ全ての人々にとっては、彼らは人生において1つのピアノの鍵盤のサイズしか見たことも体験したこともないので、違うサイズが及ぼす影響を推測することが困難なのです。

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Q7:
人類は大きくなっていってるんだし、今から先どうして変える必要があるの?

A7:
栄養の改善に起因しているこの傾向は、先進諸国では横ばい状態になったことが証明されています。
しかしながら、人類は確かに大きくなってはいますが、これは子供だけでなく、男女共にあらゆる人種にも当てはまります。
ですが性別や年齢や人種は依然として差があり、多くの手の大きいピアニストが現在より大きい鍵盤を好むだろうという証拠はありません。指の『太い』男性が必ずしも手のスパンも大きいとは限らないため、届く範囲が狭くなるような幅の広い鍵盤を自然と選ばなくなります。

人類がより小さかった1880年代より前には、ピアノの鍵盤は小さめで、特に『女性』のために設計されたピアノなど、様々なサイズが使えたということを考慮することも重要です。
そしてロマン派の時代より前にはピアノの曲目でオクターブより大きな音程にはほとんど出くわすことがありませんでした。
それ以後、手のスパンという点での要求が20世紀の作曲に伴って高まりました。
今日の人口の間での手のサイズのばらつきや、これがピアノの曲目にどのように関連しているかが現実の問題に直結していることです。

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Q8:
ほとんどのスポーツの例を見習って、男女それぞれのピアノコンクールを開催してはどうだろう。

A8:
これは19世紀に(パリ音楽院で)行われており、現在のところ鍵盤のサイズの選択肢が無いことを考えると多くのピアノコンクールにとってはより公平であるかもしれませんが、そのような時代に戻ることは推奨されるべきではありません。
ほとんどのスポーツと違い、ピアノの演奏の目的とは単に物理的(身体的)、例えば誰が可能な限り速く、最も大きな和音を演奏できるかを調査することではありません!
技術的能力は不可欠ですが、ピアノの演奏とは、演奏者と彼らの観客が楽しむための音楽を生み出すことが目的です。
従って、(手が)大きめの人口の一部分の方へ偏っている1つのサイズに拘ることで多数の人たちが彼らの音楽的な可能性に到達するのを妨げる障壁を設けることの、音楽的あるいは技術的な理由はありません。

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Q9:
小さい手のピアニストが素晴らしいテクニックを持っていれば、きっと彼らが曲で出くわすかもしれないどんな技術的難関もこれで乗り越えるんじゃない?

A9:
優れたテクニックは非常に重要であり、ある程度の障壁の克服に役立てることができるとは言うものの、(音楽的な技量など)他の全てが同じならば、大きめの手のピアニストがより高いレベルへ進み、彼(女)の小さめの手が対応するものよりも幅広い曲目を演奏することができるでしょう。卓越性のレベルが高ければ高いほど、これはさらに明白になります。
最高のレベルで競うときに、一流アスリートが最高の道具や衣服を持つことの重要性は十分理解されており、これは芸術的な構成要素を持つスポーツ(例えばいくつかのウィンタースポーツ)を含んでいます。
より多くの練習を必要とすることがほとんどの『急場をしのぐ手段』の解決策へと小さな手のピアニストを導くことの多い、多くの技術的障害の克服やその最終結果は、最適な状態には及びません。
現在縮小された鍵盤を演奏しているピアニストは、彼らが以前手のサイズのせいで向き合っていた広範に及ぶ技術的な問題や十分な音楽的表現を妨げていた、ただ『音符を取ること』だけに重点的に取り組むことが必要だった彼らの前歴がどうであったかを理解するようになりました。
What pianists say - ピアニストたちの言うことをご覧ください)

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Q10:
鍵盤の幅が狭いアコースティック・ピアノは音が悪かったり弱かったりするんじゃない?

A10:
アコースティック・ピアノの音量や音質は、鍵盤の幅ではなく、響板や他の部品のサイズなどの楽器本体に左右されます。
キーの整音では、他の鍵盤のそれとは違った音が発生するかもしれませんが、これは鍵盤幅の役割ではありません。

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Q11:
試験についてはどうなの?こういう鍵盤は当局に認められているの?

A11:
他の多くの楽器では異なるサイズが受け入れられていることを考えれば、音楽試験にサイズが選べるピアノの鍵盤を使用することは異議無く受け入れられるべきです。鍵盤のサイズの選択は、手のスパンの小さいピアニストに『公平な機会を与える』一助となります。現在は、手のスパンの大きいピアニストが明らかに有利な立場にあります。

2012年8月には、オーストラリア音楽審査委員会(Australian Music Examinations Board - AMEB)のニューサウスウェールズ支部が、審査のために異なるサイズのピアノの鍵盤を使用することに原則として異論はないと述べています。
その他の国では、関係機関によるその問題への取り組みが未だ真剣になされていません。
この問題に関する試験の規制に異議を唱えたいと考える先生にはどの方にも、その背後に有力な証拠があります。

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Q12:
とは言え、とても有名なピアニスト、例えばアリシア・デ・ラローチャは手が小さかったんじゃない?

A12:
大抵の場合、このような主張をしている人達は名前が挙げられるピアニストの正確な手のスパンを知りません。それに、彼らが『平均的な手のスパン』を正確に把握したり、男女差や人種差など、その社会全体にわたる実際の手のスパンのばらつきについて理解したりしているとは考えにくいのです。
実際にはその届く範囲(即ち手のスパン)が驚くほど大きくても、比較的指が細い痩せた手は『小さい』と見なされることがあるのです。ピアニストの割に『小さい』と見なされることがある手は、全人口を考えれば実際は平均を上回っているかもしれません。
よくあることですが、自分たちは手が小さいと言っている男性ピアニストは、実は『男性の割には小さい』という意味なのです。ですが彼らは、実際には殆どの成人女性と比べて大きいのです。世界的に有名なピアニストが、単に他のトップ・ピアニストの非常に大きな手と自分自身を比較している場合、自分の手は『小さい』と言う可能性があります。
アリシア・デ・ラローチャは、彼女の身長だけに基づいた思い込みで『手が小さい』と言及されることの多いピアニストです。ですが彼女は、自分が全盛期の頃には10度(成人女性の約80%の能力が及ばない仕事)届いていたと自ら語っていました。

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Q13:
けれど、『手が小さい』成人はきっとごく一部しかいないから、サイズの選べる鍵盤の市場はとても限られているんじゃない?

A13:
最近査読を経た研究によると、彼らが広範な上級の曲目を演奏することを望んでいると仮定すれば、女性の約87%と男性の24%が現在の『一般的な』鍵盤に対して手のスパンが小さすぎるということが分かっています。
アメリカの大学でピアノを専攻している学生を対象に行われた最近の調査では、75%がさらに大きな手を望んでいたことが明らかになっています。キーの幅が細い鍵盤を弾けば、ピアニストが『さらに大きな手』を得られます。
現在、子供達は手の大きな男性向けに設計された楽器で学ぶことを余儀なくされています。選択肢を提供することが、ピアノを習い始めた人達が挫折や障害のために諦めることが少なくなり、故に高齢になっても演奏を続ける可能性が高くなることで市場全体の拡大に繋がるでしょう。(ここ(www.cicadabay.com/pianos)にアップロードされた『Information for piano manufacturers(ピアノメーカーへの情報)』という文書をご参照ください。)

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Q14:
子供は普通、初級から中級の曲目のみを演奏しているし、まだ手が小さいうちはオクターブに挑むはずがないことを考えると、どうしてキーの幅が細い鍵盤を使って習う必要があるの?

A14:
まず第一に、子供は人によって成長の度合いも異なれば、手のスパンにも大きなばらつきがあります。『平均的な』成人女性よりも大きなスパンを持つ10歳の少年も多いのです。このような子供達(主に男児)は大きく優位に立っており、才能のある子はすぐに上級の曲目に進むことができます。それ以外の才能ある子供達は、自分の手が成長するのを待ったり願ったりするほかありません。それに多くの中級の曲目にはオクターブが含まれています。
さらに、

  • 可能な限り解剖学的に中立であるのが理想的な手の演奏位置なのです。
    子供が成長するにつれて、練習量の多い人達はブリッジがきちんと発達していない変形した手になってしまう可能性があります。6度を演奏するだけでも、レガートのパッセージやアルペジオは非常に小さい手にとっては過度の伸展を伴うことがあります。
  • 査読を経た研究から、(大人だけでなく)子供も、特にオクターブや広い和音の演奏によって障害を負う危険があることが分かっています。
  • 細幅鍵盤を利用できる子供達はより多くの演奏を満喫しています。

もし子供にとって鍵盤のサイズが問題ないのであれば、その結果なぜ中国の有名な音楽学校が子供達に箸で指を伸ばすことを推奨したり、手の手術さえも勧めたりするのでしょう。
なぜ子供が小さなバイオリンを使うことが推奨されているのですか?




このサイトを製作されたロンダ・ボイルさんによると、ロンダさんがスタインビューラーの7/8鍵盤を購入して、細幅鍵盤の普及活動を始めた当初、細幅鍵盤のことを(英語圏の)ピアノ関連のネット掲示板で紹介したところ、やはりこの考えに懐疑的な人たちにたくさん出会ったそうです。
そこで、ネットでの呼びかけでは不十分だとお感じになり(耳が痛い・・・)、今の活動に到ったとのことでした。

Q1Q3などは、細幅鍵盤という考えに触れた人は必ずと言っていいほど感じる疑問ですね。
Q1に関しては、使われた方々の証言では割とすぐに慣れるとのことですね。
Q2Q3に関しては、結局は使える環境が整っていかないと解決しないでしょうね。ただ裏を返せば、環境が整いさえすれば問題にならなくなるとも言えますが・・・。

Q6は、世の中の殆どの方が思っていることかもしれませんが、私がこれまで何人かの人たちに鍵盤のことを話してみた感触では、Q6どころか、鍵盤の大きさについて端から何も思ったことがないという人が殆どでしたね。

Q7についてもお感じになった方がもしかしたらいらっしゃるかもしれませんね。
(マンモスを追いかけていたような時代は別として)体格が小さくなるのは、気候変動や戦争などの社会情勢による食糧事情の悪化に伴うもので、昔でも食糧事情が比較的良かった時代はそれほど小さくなかったという話を聞いたことがありますし、実際に歴史上の人物でもかなり大柄な人が居たりしますので、一概に昔の人が小さくて今の人が大きいとは言えない部分があるようです。
人類の平均身長については、(先進国の場合ですが)やはり欧米、日本共にほぼ頭打ち状態になっているようですね。
その原因については、遺伝的な限界とも、栄養バランスや生活習慣の乱れとも言われているようですが、まぁ取り敢えずは人類が恐竜のように巨大化することはなさそうですね。(あっても恐いですが
あと、“必ずしも身長と手の大きさが比例しない”ことは、このサイトの中でも度々言われていますし、私自身も時々そのように感じることがあります。
それを考えると、平均身長が低かった時代の人たちの手が必ずしも小さかったとは言い切れないように思います。

Q8に関しては、実は私も考えていました。
元々体格差のある男女に、同じ大きさの道具を使わせて同じ土俵で競わせていることがそもそもの間違いなのではないか、少なくとも男女で同じ大きさの鍵盤を使わせるのだったら、コンクールなどは男女別で行わなければおかしいだろうと。
ですが、よくよく考えてみれば、ピアノはスポーツのように体力や筋力を鍛えるものではなく、音楽性を磨くものですね。そこに男女差を設けるのはやはり変ですよね。
だとすれば、その人の音楽性よりも体格(手の大きさ)によって有利不利が生じてしまうような状況にやはり問題があると考えるべきでしょう。

Q9に関しては、百聞は一見に如かず、指が十分に届いている演奏が届いていない演奏とどう違うのかは、実際に弾いてみなければ分らない、といったところでしょうか。
確かに手が小さくてもアクロバティックなテクニックを駆使して演奏をされている方々もいらっしゃいます。
ただ、それがその方々の才能が遺憾なく発揮されている状態と言えるのかどうか・・・。
道具のサイズが身体と合っていない“無理のある状態”でも、サイズがきちんと合っている“最適な状態”同等以上の演奏が出来ていると確信を持って言えるのかどうか・・・。
(多分、ご本人様も本心では分かってらっしゃるでしょう・・・)


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