主に細幅鍵盤の事を、個人的な戯言を交えながら徒然なるままに書いているブログです。このブログの趣旨をまとめていますので、初めてお越しの方は、宜しければカテゴリ欄の「記事の概要」をご一読ください。
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シュタインビューラー社の製品 - Steinbuhler & Company(和訳)
アメリカにおける細幅鍵盤のパイオニア、シュタインビューラー社のウェブサイト(http://www.steinbuhler.com/)の和訳です。このページでは、『Products』の内容を掲載しています。

※ この翻訳文の元となる英語サイトの更新に伴い、翻訳文も2018年6月16日に更新しました。




Products:
製品:
View all
製品一覧
ViewAll_KeyboardGrandSmall
ViewAll_UprightPianoSmall


グランドピアノ用の鍵盤の提供は、
アップライトピアノ用の鍵盤の提供とはかなり異なっています。

上の写真で分かるように、グランドピアノの「アクション」は内蔵式の個別の楽器から簡単に出てきます。「アクション」は、鍵盤自体と、ハンマーおよびハンマーを動かす機構を含むアクションスタックから成ります。このアクションは私たちがあなたのグランドピアノ用の鍵盤を造るために必要なすべてであり、私たちが提供する輸送ボックス内のUPS(※1)を使用して私たちに送ることができます。その後、あなたの技術者によって私たちが造る新しい「アクション」が簡単に取り付けられます。

しかしながらアップライトピアノに関しては、1つの自己完結型の装置一式で「アクション」を取り外すことができません。この理由から、私たちはあなたのアップライトピアノ用の鍵盤は提供していません。私たちの鍵盤が既に取り付けられている新しいアップライトピアノを提供しています。

※1 United Parcel Service ・・・アメリカ、ジョージア州に本社のある大手貨物運送会社。



Keyboards for your Grand Piano
あなたのグランドピアノ用の鍵盤

DS Keyboard with a New Action Stack
新品のアクション・スタックを使ったDS鍵盤
The-Action-Web02


そのアクション・スタックが付いたグランドピアノの鍵盤は完成品一式になっており、楽器から簡単に引っ張り出すことができます。ピアノの鍵盤はフレームに取り付けられています。また、フレームにはピアノのハンマーとその複雑な作動機構などのアクション・スタックも取り付けられています。
ピアニストがキーを押すと、キーの奥の方がウィッペン[1]を押し、そしてそれがハンマー・シャンク[2]を順番に押し、そしてその後にそのハンマー・シャンク[2]によって、ハンマーが弦を叩きます。

私たちは次の2つの方法のいずれかで小さいグランドピアノのアクションを造ります。
  1. 私たちの新品のフレームにピアノの元のアクション・スタックの部品を組み込む。
  2. 私たちの新品のフレームに対して、新品のハンマーとウィッペン[1]で全く新しいアクション・スタックを製造する。
(詳しくは下記をご参照ください。)

私たちの小さい鍵盤には、角度のついたキーがピアノの全幅にわたって付いています。そして、きれいな完成した外観にするため、鍵盤の低音部と高音部の端に間隔材(filler blocks)が置かれます。
(上の写真をご参照ください。)


(1) Smaller Grand Keyboard Using the Original Action Stack
(1) 元のアクション・スタックを使用したグランド用の小さい鍵盤

あなたのグランドピアノに状態の良いハンマーとウィッペン[1]がある場合は、新しい鍵盤で元のアクション・スタックの部品を使うことを選択しても構いません。
あなたの元の鍵盤やアクション・スタックは、その後私たちが提供する箱でペンシルベニア州のタイタスビルへ送られることになります。それから私たちは、必要な寸法を測定し、新しい鍵盤を製作し、そしてあなたの元のアクション・スタックの部品を新しいフレームに組み込みますが、これには約6週間かかります。私たちはその新しい鍵盤と元の鍵盤を、2つの別々の箱に入れて返送します。あなたが日頃お世話になっている調律師の手を借りての取り付けには、わずか数時間しかかからないでしょう。元のハンマーを使用しているので、ピアノは整音の必要なくその元の音色を保持しているでしょう。あなたの調律師は元の鍵盤をいつでも簡単に取り付けることが出来ます。
価格は9,800米ドル(※2)。取り付けと送料は含まれていません。

※2 日本円で1,084,223円(06/16/2018 16:38時点 1ドル 110.635円)
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(2) Smaller Grand Keyboard with a New Action Stack
(2) 新品のアクション・スタックを使用したグランド用の小さい鍵盤

新品のアクション・スタックで小さい鍵盤を造る場合は、新品のレンナー(Renner)のウィッペン[1]とハンマー・シャンク[2]を使用します。
新しいハンマーは、あなたの調律師と相談して選ばれます。私たちがピアノの採寸をした時点で、製造工程は約6週間かかります。新しい鍵盤が取り付けられた後、ピアノは5分以内に入れ替えることができる2つの鍵盤を持つことになります。新しい鍵盤には調節できる機構があり、あなたが日頃お世話になっている調律師はピアノを何も変えることなくそれを取り付けることが出来ます。これにより、1つ目の鍵盤を簡単に引き出し、2つ目の鍵盤を元の位置に差し込めるようになります。新しい鍵盤の取り付けには、所望の音にするための新品のハンマーの最終調整が含まれます。
価格は14,800米ドル(※3)。取り付けと送料は含まれていません。

※3 日本円で1,637,398円(06/16/2018 16:38時点 1ドル 110.635円)
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Getting the Piano’s Measurements
ピアノの採寸

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数十年にわたって、ピアノメーカーは様々なピアノの構造に多くの変更を加えてきました。また、メーカーの中には、ピアノごとに小さな変化を生じるような「手作り」の手法を用いるところもあります。従って私たちは、ピアノ1台につき1台の特注の鍵盤を造る前に毎回採寸をしなければなりません。これは、ピアノのアクションの採寸をするため、私たちが提供する箱でペンシルベニア州のタイタスビルにいる私たちにそれを送ってもらうか、あるいは、ピアノ用の当社のテクニシャン・キット(Technician's Kit)を使う訓練を受けている技術者を私たちが派遣するという方法で行われます。その測定は非常に正確で、特注の鍵盤の製作が開始される前に、シュタインビューラー社の代表者とこの方法について議論する必要があるためです。

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私たちの鍵盤は、パワーや感触、あるいは反応を損なうことが無いように設計されています。

キャプスタン[3]からキーの前面の接触点までの線がバランスレールピン[4]を通ります。これにより横方向の揺れと摩耗がほとんど無くなります。

7/8の鍵盤に関しては、最初の15個のキーが補強されているので、重い低音のハンマーを加速している間にキーが捩れてパワーを損なうことはありません。

キーが切断されるよりはむしろ、それらは木材の木目と一直線になって回転します。強度を上げるためにカエデ材が使われています。

キーの後部が細くなって重みが除去されますが、その後、キーの前部に重りを付け加えるという従来の方法を用いてキーに重み付けをします。元のキーと新しいキーの重さはほぼ同じです。

*注釈: ピアノの部品*
[1] ウィッペン: Wippen
[2] ハンマーシャンク: Hammer Shank
[3] キャプスタン: Capstan
[4] バランスレールピン: Balance Rail Pin



Upright Pianos
アップライトピアノ

Charles R. Walter
Upright Pianos

チャールズ・R・ウォルター
アップライトピアノ
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ウォルター・ピアノ社(Walter Piano Company)は、当社の鍵盤を取り付けたアップライトピアノを製造しています。
あなたが望むモデル、スタイル、仕上げ、サイズの鍵盤を選択します。最初の低音キーの前面にあるDSボタンは、鍵盤が主要な大学で研究されているものと同じDS5.5™、あるいはDS6.0™のサイズであることを保証しています。

ウォルターによって製造されるピアノは、音色の豊かさと低音の充実度で知られています。
米国で今もなおピアノを製造している主要企業は、スタインウェイ(Steinway)メイソン & ハムリン(Mason & Hamlin)、そしてチャールズ・R・ウォルター(Charles R. Walter)の3社のみです。

あなたはシュタインビューラー社から直接、チャールズ・R・ウォルターのアップライトピアノを購入することになります。
ここに表示しているスタイルは、ウォルターのスタジオ・アップライトです。維持費の面で最も寛容であるため、私たちは黒檀梨地仕上げをお勧めしています。黒檀梨地仕上げのウォルターのスタジオ・アップライトの当社価格は12,800ドル(※4)です。この価格には、ウォルターの工場から米国本土のあらゆる場所までの直接の送料が含まれています。
ピアノには、部品、材料および製造上の欠陥について12年間の完全保証が付いています。

※4 日本円で1,416,128円(06/16/2018 16:38時点 1ドル 110.635円)
現時点での価格 → 為替レート変換

その他のピアノのモデル、スタイル、および仕上げをウォルター・ピアノのウェブサイトにてご参照ください。どのピアノにもDS5.5 ®(7/8)鍵盤、またはDS6.0 ®(ユニバーサル)鍵盤を組み込むことができます。私たちにご連絡ください。あなたのご興味に合うスタイル、仕上げ、オプションのお見積りをさせて頂きます。
海外に出荷されるピアノについても別途お見積もりいたします。


チャールズ・R・ウォルターのアップライトの内部:
素晴らしい音色と非常にしっかりした造りの理由

長い弦:
ウォルターのアップライトには、市場に出回っている高さ51インチ(約129.5 cm)未満のその他のピアノよりも長い弦が使われています。
もしあなたが強大な低音や十分な音色を目的とした長い弦を手に入れるために、5フィート10インチ(177.8 cm)のグランドピアノ以上のものが必要だとお考えであれば、そのときはチャールズ・R・ウォルターのアップライトピアノを試して頂く必要があります。

大きな響板:
ウォルターのアップライトの響板は、ほぼ2,100平方インチ(約13,548 cm²)の無垢のトウヒ材です。それはほとんどの5フィート8インチ(約172.7 cm)のグランドピアノの響板よりも大きなものです。長い弦と大きくしっかりしたトウヒ材の響板は、ピアノの美しい音色のために不可欠なものです。

均一なタッチと素早い反応:
ウォルターのアップライトの「弾き心地」は、大きなスタジオサイズのアクションと、入念にバランスがとられた、特別に長いグランドピアノのようなキーによってもたらされます。
ウォルターのアップライトピアノには、あらゆるブランドのコンソールやスタジオピアノの中で最も長い、16インチ(40.64 cm)以上のキーが備えられています。キー1つ1つには、最高級のグランドピアノのような重みが付けられています。

100%純粋なランバー・コア:
ウォルターのピアノにおいては、木片ボードやチップボード、あるいはボール紙といったものが見つかることは無いでしょう。巨大な響板ですら積層ではなく、純粋な無垢のトウヒ材です。その結果として、充実した豊かな響きや美しい外観が実現できるのです。

ウォルター・ピアノのウェブサイトより:
チャールズ・R・ウォルター(Charles R. Walter)氏が、自身の同族会社で製造されるあらゆるピアノに品質への署名(Signature Of Quality)が付けられている理由について説明しています。
ウォルターのピアノに組み込まれている多くの独自の設計の特徴(Unique Design Features)についての更なる詳細をご確認ください。
洗練された楽器の構造(Anatomy of a Fine Instrument)をお確かめください。




ピアノの構造についての詳細なサイトです。
ご興味のある方はどうぞ。

the piano deconstructed
The Construction of the Piano


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04/15
あなたの手の大きさはどれくらい? - Steinbuhler & Company(和訳)
アメリカにおける細幅鍵盤のパイオニア、スタインビューラー社のウェブサイト(http://www.steinbuhler.com/)の和訳です。このページでは、『Measuring Hand Span』の内容を掲載しています。

ちなみにこのページ内にある“Hand Gauge”の寸法は、パソコンのディスプレイ上では合っていません。少し小さいです。
ご自身の手を正確に測定してみたい方は、印刷して寸法を合わせてから測定することをお勧めします。
1インチ = 2.54cmですが、一番合わせやすい寸法で2インチ = 5.08cmですので、赤線の2目盛り分が5cmになるように拡大か縮小して頂けばだいたい正確な寸法になると思います。

※ この翻訳文の元となる英語サイトの更新に伴い、翻訳文も2018年5月19日に更新しました。




What is your Hand Span?
あなたの手のスパンはどれくらい?

この表は手のスパン(親指と小指とを張った長さ)のデータで、2004年のMTNA全米大会で集められました。
規格と区間の制定に関する論考については、Our Research私たちの研究)をご覧ください。

HandSizeChart
(画像をクリックすると大きく表示されます)

定規を使ってあなたの手のスパンを測定して、上記の表に示されている、手と区間とを比較する方法をご覧ください。下のHand Gaugeに描かれているのと同じように、定規の上に手をありのままに広げて測定してください。

Hand-Gauge
(画像をクリックすると大きく表示されます)

あなたの手のもう1つの興味深い測定をするには、Hand Ratioをご参照ください。

キャロル・レオーネ博士は7.8インチ(19.8 cm)の女性の平均的な手のスパンです。
下記は、彼女がショパンのバラード第1番ト短調、Op.23で見つかる大きな和音(E7)を演奏している写真です。上の写真は7/8鍵盤での彼女の手を表し、下の写真は標準鍵盤での彼女の手を表しています。

DS5.5™ 7/8鍵盤
Carol_s-Hands_01

DS6.5™ 通常の鍵盤
Carol_s-Hands_02




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11/23
スタインビューラーの規格が出来るまで - Steinbuhler & Company(和訳)
アメリカにおける細幅鍵盤のパイオニア、スタインビューラー社のウェブサイト(http://www.steinbuhler.com/)の和訳です。このページでは、『Our Research』の内容を掲載しています。

このウェブサイトは2012年から2013年にかけて初めて和訳しましたが、それからかなり経ち、大元のウェブサイトも文章が書き換えられたり内容が追加されたりしていることもあって、この度全面的な翻訳のし直しをすることにしました。これまでは内容を分割しながら少しずつ掲載していましたが、それも今回大元のウェブサイトの構成に準じてまとめ直しています。

※ この翻訳文の元となる英語サイトの更新に伴い、翻訳文も2017年12月29日に更新しました。




Our Research by David Steinbuhler
私たちの研究

全種類のピアノの鍵盤のサイズに対する、あらゆるサイズの手の反応を観察する機会が、さらに2つのピアノの鍵盤の規格を確立することにつながりました。


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 1998年から2005年にかけて、スタインビューラー社はペンシルベニア州のタイタスビルへ来るようピアニストを招待し、どのサイズのピアノ鍵盤が彼らにとって最も弾き心地が良いかを見出しています。私たちのショールームで行われた活動を振り返ってみると、これが重要な研究に相当していたのだということを、現在私たちは自覚しています。私たちの知る限りでは、300年のピアノの歴史において他に相当する研究はありませんでした。

 私たちが観察した手は、男女ともに十分に成長したものでした。やって来たピアニストは、自分たちに最も適した鍵盤のサイズを見つけたいという強い望みによって突き動かされていました。私たちが提供した環境は、リラックスした心地良いものの1つでした。彼らが泊まることができる部屋もありました。午後や週末には、彼らはあらゆるサイズの鍵盤を使ってとめどもなく研究していました。

 全種類のサイズの鍵盤が取り付けられたスタインウェイBに加えて、私たちは他にも、小さな鍵盤はもちろん通常の鍵盤の付いたピアノも用意しており、そしてそれはあるものから別のものへと移動して試してみる自由をピアニストに与えました。また、彼らが望んだので、私たちはスタインウェイBの鍵盤を、僅かに小さいものか大きいものに変えるつもりでした。私たちの主な目的は、幾つの追加の規格を推奨すべきか、そしてそれらがどれくらいのサイズであるべきかを決定することでした。

Our Method
私たちの方法

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 この議論のために、私たちはその全体幅で鍵盤のサイズを呼び、88個のキーがあることを前提とします。平均的な現代の標準鍵盤は48インチ(約121.9 cm)をわずかに上回っています。私たちが最初に製作した鍵盤の幅は42インチ(約106.7 cm)でした。1998年までに、私たちは39インチ(約99 cm)と45インチ(約114.3 cm)の鍵盤もありました。

 これら3つの追加の鍵盤の研究によって、単に1つのサイズを追加するだけではない強い関心があるということがすぐに分かりました。42インチ(約106.7 cm)の鍵盤によって体験する〔緊張や苦痛の〕大きな軽減は、もっと小さくしようという欲求を伴いました。通常のピアノを演奏したときに感じた痛みや緊張の緩和を望んだピアニストもいましたが、42インチ(約106.7 cm)の鍵盤は小さすぎたのです。通常の鍵盤に加えて、少なくともさらに2つの鍵盤のサイズが必要であることがすぐに非常に明確になりました。

 さらにもう2つの規格のサイズを決定するために、私たちの次なるステップは範囲の小さい下限における徹底的な調査を行うことでした。このために、私たちは38インチ(96.5 cm)から42インチ(約106.7 cm)までの5つの鍵盤を1インチ単位で製作しました。実用的な小さいサイズを確立した後に適切な中間のサイズを追加しようと思ったのです。

The Results
その結果

 鍵盤が小さくなりすぎたのはいつだったでしょうか。あるピアニストが私に、「オスカー・ピーターソンのように10度をやってみたい」と話し、これを行うには、38インチ(96.5 cm)の鍵盤が必要だと計算されました。彼女にとって結局それらが狭苦しすぎると気付くだけの私たちの小さい鍵盤を試弾するため、彼女は国中どこへでも飛んで行きました。

 今に始まったことではありませんが、シャープの幅や、シャープの上端の着地面積とそれらの隙間との間に存在する妥協点に関する副次的考察事項がありました。いくつかの実験の後、私たちは通常の鍵盤で見られる自然なシャープの比率にとどめておくことが賢明だとわかりました。

 多数の手を測定し、成人のピアニストに見られる全ての手のサイズとそれらを比較し、意見を聞き、そしてどんなサイズの鍵盤が早々に購入されたかを観察することが、私たちを妥当な小さなサイズへと導きました。手のスパンが7インチ(約17.8 cm)から8インチ(約20.3 cm)の範囲にあるピアニストの場合、誰もが10度を無理なく演奏したいと思っているため、42インチの鍵盤よりも小さくしようという欲求がありました。ですが、一旦40インチ(約101.6 cm)の鍵盤を下回ると、指の細い最も小さい手を除いた全てにとって、シャープの間のスペースが狭くなりすぎていました。たとえ最も小さい手にとって10度がまだ届かないところにあったとしても、41インチ(約104.1 cm)の鍵盤が全体として最良の選択肢であることが明らかになりました。

 私たちは既にピアノの鍵盤のサイズの全種類の規格を設けるための準備ができていました。ピアノと電子鍵盤楽器は異なる数の鍵盤を使用することがあるため、私たちは規格のサイズと命名法を規定するため、オクターブのサイズを使うことに決めました。あるドの鍵盤の中心から次のドの鍵盤の中心までの距離(あるドの鍵盤の左側から次のドの左側までの距離と同じ)として1オクターブのサイズの定義を使用すると、私たちは今日使用されているすべてのピアノの鍵盤がオクターブで6.5インチ(約16.5 cm)前後だろうと分かりました。通常のすべてのピアノのオクターブのサイズがその数値の0.04インチ(約1 mm)の範囲内に留まることも分かりました。したがって私たちは、通常の鍵盤のオクターブの規格を±0.04インチ(約1 mm)の許容誤差で6.50インチ(約16.5 cm)に設定しました。

 中間の鍵盤の妥当なサイズを見つけるには、通常の鍵盤と中間の鍵盤との比率が、中間の鍵盤と範囲の小さい下限の鍵盤との比率が同じでなければならないことは明らかです。48/52という比率を使用すると、非常に魅力ある特性が得られました。最も重要なことですが、それは全体幅が41インチ(約104.1 cm)よりわずかに大きい鍵盤を私たちにもたらし、そしてそれを私たちの規格の鍵盤サイズの間の比率としました。成人のピアニストのための3つの鍵盤に加えて、我々はまた、小さな子ども向けに、次のサイズを小さくした別の4番目の鍵盤を追加しました。

 世界の大半はメートル法を使用しているので、私たちはインチで表されるものとセンチメートルで表されるものの、二重の規格を作成しました。これら二重の規格は、共にDS Standard™から成ります。この商標の由来についてお知りになる場合は、Our Story私たちの物語)をご覧ください。

DS Standard™ ドニソン-スタインビューラー規格
命名法種類(品目)実際の
オクターブサイズ
(インチ単位)
88鍵盤の
全体幅
DS6.5™通常の鍵盤6.50±0.04
または
6.46~6.54
48.25インチ
DS6.0®(誰でも使える)
ユニバーサル
鍵盤
6.00±0.04
または
5.96~6.04
44.53インチ
DS5.5®7/8度鍵盤5.54±0.04
または
5.50~5.58
41.10インチ
DS5.1™子供の鍵盤5.11±0.04
または
5.07~5.15
37.94インチ

命名法種類(品目)実際の
オクターブサイズ
(センチメートル単位)
DS16™通常の鍵盤16.5±0.1
または
16.4~16.6
DS15™(誰でも使える)
ユニバーサル
鍵盤
15.2±0.1
または
15.1~15.3
DS14™7/8度鍵盤14.1±0.1
または
14.0~14.2
DS13™子供の鍵盤13.0±0.1
または
12.9~13.1

この命名法はオクターブの実際のサイズの最初の2桁を反映しています。最初の一式はインチで表され、2番目の一式はセンチメートルで表されています。

世界中で見られる標準鍵盤のオクターブは、ほぼ6.50インチ(約16.5 cm)前後のオクターブですが、±0.04インチの誤差を超えていないでしょう。したがって私たちは、これを全てのオクターブのサイズの許容誤差として採用しました。センチメートルで表される一式では、この許容誤差は±1ミリメートルです。

ピアノの鍵盤のオクターブの非常に正確な寸法は、ピアノの最初のドの鍵盤の左端から7番目のドの鍵盤の左端までの距離を測定し、この数を7で割ることによって得られます。同様に、6.00インチのオクターブの鍵盤の7オクターブのスパンはちょうど42インチあります。

ある鍵盤から次の鍵盤への変化率は常に同じで、DS Standard Ratio™(DS規格比率)(48/52≒0.923に等しい)によって定義されています。DS Standard™(DS規格)のオクターブのサイズにこの比率を掛ければ、次の下(小さい)サイズということになります。

もし、通常の鍵盤より大きな鍵盤の必要性が生じた場合は、DS Standard Ratio™(DS規格比率)が大きな鍵盤を通常のピアノに取り付けるという素晴らしい解決策を提供します。鍵盤のメーカーはそのままの鍵盤の数を52個から48個に単純に減らして、ピアノの使用可能なスペースを埋めるように鍵盤を大きくします。次のさらに上のサイズの新しい大きな鍵盤は、ピアノの低音と高音の両方の端で3つの音を失うでしょう。

Discussion
論考

 ひとたび彼らが「自分の領域の」サイズを得れば、鍵盤のサイズの小さな変化がピアニストに大した違いをもたらさなかったことに気付くのは興味深いことでした。例えば、私たちが6.24インチのオクターブの鍵盤を造ったときのこと、平均的な手の男性はほとんど気が付きませんでしたが、手の小さいピアニストはすぐに苦痛の軽減に気付いたものでした。規格の正確なサイズはあまり重要ではありませんでした。

 私たちは通常の鍵盤よりも大きな鍵盤を提案したのですが、それを試してみようというピアニストはいませんでした。大きな通常のサイズが既に存在するという事実を考えると、あらゆる大人のピアニストに最適なサイズをほぼ提供しているという自信があります。手のスパンを鍵盤のサイズと関連づけた私たちの観察結果がすべて以下の図にまとめられています。指の太さや個人的な好みの違いを見込んでも、鍵盤が重複する領域に分けられていることに注目してください。ピアニストの中には特注の鍵盤を購入した人もいますが、これら3つの推奨規格より多くのものを持つ差し迫った必要性はありません。私たちの規格の4番目のサイズは子どもに適しています。

HandSizeChart
(※大きい画像がこちらにあります)
この図の手のスパンのデータは2004年のMTNA(Music Teachers National Association)全米会議で集められました。

私たちが選んだサイズと命名法には明確さがあります。
  • オクターブが定義されており、オクターブの測定(Measuring an Octave)をするための非常に正確な方法が提供されています。今日のピアノを測定し、それらのオクターブが6.46から6.54インチの小さな範囲で異なり、ほとんどのメーカーが一様に6.5インチに非常に近いオクターブのサイズに引きつけられたことが分かっています。したがって私たちは、通常の鍵盤のサイズであるDS6.5™を確立しました。
  • 私たちの鍵盤のサイズ間の移動は容易にでき、DS Standard Ratio™(DS規格比率)というすべて同じ変化率を持っています。DS6.0®の鍵盤はちょうど6インチのオクターブです。それは中間のサイズなので、ユニバーサルな(誰でも使える)鍵盤と考えられます。
  • ピアニストは、通常の鍵盤で7度の演奏をすることで、DS5.5®(7/8度鍵盤)オクターブのサイズを感じることができます。
  • 私たちの命名法は、あるドの鍵盤の中央から次のドの鍵盤の中央までを、インチ単位またはセンチメートル単位で測定されたオクターブのサイズで示しています。

今日、ピアノの世界には(どんな人にも合う)フリーサイズという考え方が存在しており、深刻な差別や重大な医療問題という結果を生んでいます。もしあなたがピアニストにどんなサイズの鍵盤が必要か尋ねたら、彼らはこのフリーサイズの世界で人生を過ごしてきたため、混乱して分かりません。ピアニストが全種類の鍵盤のサイズに反応を示すのを観察した私たちの経験が、この規格一式へと導いたのです。これは、小さな楽器を演奏しなければならないことへのデメリット無しに、バイオリンの世界における様々なサイズを提供するという考え方に似ています!私たちのサイズの選べる鍵盤は、全てのモダン・ピアノに適合します。ピアニストの手の大きさにかかわらず、モダン・ピアノにおける力強さ、弾きやすさ、そして芸術性が、今や誰でも手の届くところにあるのです。

Keyboard Size History
鍵盤のサイズの歴史

 酒井直隆氏は、ニューヨークのメトロポリタン美術館のコレクションや、ウィーンの初期の楽器のホーフブルク宮殿のコレクションや、ウィーンにあるウィーン産業技術博物館や、日本の浜松市にある浜松市楽器博物館で見受けられる、歴史的なピアノ75台を測定しました。彼はMedical Problems of Performing Artists(アーティストの医学的問題)で自身の調査結果を発表しています[1]。スタインビューラーのオクターブの定義(Measuring an Octave(オクターブの測定)を参照)に合わせるために彼のデータを変換し、その全体幅を計算するために鍵盤が88個だと仮定すれば、ピアノの鍵盤の歴史は次の通りです。
  • 1720年のクリストフォリの鍵盤は今日の標準的な鍵盤と同じサイズでした。

    オクターブ: 6.5インチ または 165mm
    全体幅: 48.25インチ(122.6cm)

  • 1784年~1825年の鍵盤はやや小さく、サイズに次のような差がありました。

    <最小>
    オクターブ: 6.13インチ または 156mm
    全体幅: 45.5インチ(115.6cm)
    <平均>
    オクターブ: 6.3インチ または 160mm
    全体幅: 46.8インチ(118.9cm)
    <最大>
    オクターブ: 6.4インチ または 163mm
    全体幅: 47.5インチ(120.7cm)

  • 1826年~1875年の鍵盤は大きくなり、今日の標準的なサイズという結果になっています。

  • 1876年~2000年の鍵盤は今日の標準的な鍵盤と同じサイズでした。

    <最小>
    オクターブ: 6.46インチ または 164mm
    全体幅: 48.00インチ(121.9cm)
    <平均>
    オクターブ: 6.5インチ または 165mm
    全体幅: 48.25インチ(122.6cm)
    <最大>
    オクターブ: 6.54インチ または 166mm
    全体幅: 48.50インチ(123.2cm)

  • 1920年代および1930年代のヨゼフ・ホフマンが、スタインウェイによって造られた7/8鍵盤で演奏していたという注目すべき例外。

    オクターブ: 5.66インチ または 144mm
    全体幅: 42インチ(106.7cm)

  • DS Standard™(DS規格)鍵盤は以下の通りです。

    <子ども - DS5.1™
    オクターブ: 5.11インチ または 13.0cm
    全体幅: 37.94インチ(96.4cm)
    <7/8度 - DS5.5®
    オクターブ: 6.5インチ または 165mm
    全体幅: 48.25インチ(122.6cm)
    <ユニバーサル - DS6.0®
    オクターブ: 6.54インチ または 166mm
    全体幅: 48.50インチ(123.2cm)
    <通常 - DS6.5™
    オクターブ: 6.54インチ または 166mm
    全体幅: 48.50インチ(123.2cm)

 ここで留意すべきは、モーツァルトや、ベートーベンや、シューベルトや、ショパンや、シューマンが、私たち現代の通常のサイズよりも小さかった鍵盤で偉大な作品の多くを作曲していたということです。このことによって、今日の手の小さなピアニストがそれらを演奏するのに苦しむ理由が二重に理解できるようになります。

 通常の鍵盤が非常に大きい理由の1つは、ピアノメーカーが競争に勝つための、19世紀の激しいプレッシャーに起因しています。より多くの弦と、これまでより大きなハンマーでピアノを造ることを意味する、今までよりも大きな音を持つピアノを生み出すよう彼らは追い込まれました。クリストフォリの最初の鍵盤は今日のモダン・ピアノと同じサイズでしたが、彼の鍵盤に対する(世間の)最初の反応は、より小さなものを造ることでした。その後、19世紀には、メーカーがマーケットシェアを得るために必死になったため、モダン・ピアノの設計が発展し、再度鍵盤の幅を広げたのです。しかしながら今日では、非常に大きな音を持ち、その上あらゆる手に人間工学的に適した鍵盤をそれらに取り付けることが可能なのです。

Notes
注釈
  1. 酒井直隆、医学士、博士: 古楽器における鍵盤のスパン、Medical Problems of Performing Artists(アーティストの医学的問題)、2008年12月




今回の内容で一番興味深かったのは、細幅鍵盤とは逆の発想、従来の鍵盤より大きい鍵盤を提案したという件でした。
細幅鍵盤の話題が出ると決まって引き合いに出される大きい鍵盤という考え方ですが、日本人よりも手の大きい人が多いはずのアメリカ人の中でも、更に大きい鍵盤を弾きたいという要望が出なかったというのはとても意外でした。

細幅鍵盤の研究に日本人が貢献していると嬉しくなりますね。
ショパンの使っていたピアノの鍵盤幅が、今のピアノの鍵盤幅より細かったという話はよく聞きますが、具体的にどれくらいの幅だったのかは殆ど知られていませんよね。
この測定結果を見る限りでは、ショパンのピアノの鍵盤幅は、C-H(ドからシまで)の長さが156mmから163mm間のどれかだったのかもしれません。
モーツァルト、ベートーベン、シューベルトに至っては、彼らが生きていた時期と、鍵盤の幅が全体的に細かった時代とがほぼ完全に重なっていますね。

文中に登場している酒井直隆氏については、あの「細幅鍵盤のススメ」の中でも紹介されています。
恐らく、あちこちの美術館や博物館で歴史上のピアノの測定をしたときのものと思われる論文が、翻訳文付きで掲載されているので紹介させて頂きます。

「細幅鍵盤のススメ」
研究者 酒井直隆先生による手の大きさと鍵盤幅についての文献


ピアノの鍵盤が大きくなってしまった経緯は、大音量を実現するためのピアノの大型化に伴うものだったようですね。
ですが技術の進歩によって、大きなピアノでも鍵盤幅の小さな鍵盤を設置することが既に可能になっているわけですから、多くの優れた楽曲が生み出されていた時代のように、あらゆる人にとって弾きやすい鍵盤に再び戻すべきときなのではないでしょうか。

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08/22
細幅鍵盤、オーストラリアへ
前回の記事にあります、ウォリックによるピアノ技術者のギルドニュース記事の“First DS Keyboard installation”の翻訳文です。
グランドピアノへの細幅鍵盤の設置の様子が書かれています。



「ピアノ技術者ウォリック・ドルトンによる、オーストラリア・メルボルンからのギルドニュース記事」

『南半球で初の7/8-DS鍵盤設置』

昨年、ワークショップがデイビッド・スタインビューラーの7/8という概念の鍵盤を披露するために、すぐにセッティングしたという短い通知が来ました。7/8鍵盤って何?デイビッド・スタインビューラーって誰?とあなたは尋ねるでしょう。

7/8鍵盤とは、グランドピアノのための、標準鍵盤の7/8の寸法の鍵盤です。それは既存のアクションを、交換可能な両方(標準鍵盤と7/8鍵盤)のアクションに取り替えるというものです。

デイビッド・スタインビューラーとは、家族がアメリカのタイタスビルで織物工場を所有している技術者です。1991年にナイアガラ・オン・ザ・レイクのB&Bに滞在中、彼はコンサート用グランドピアノが7/8鍵盤であることに気付きました。ピアノの持ち主は、自分の手が小さいことが多くのすぐれたピアノ・レパートリーをマスターする妨げになっていると理解し、1970年にそのピアノを造ったそうです。

デイビッドは詳述します。『これは自分に与えられたチャンスだと思いました。私にはコンピュータ・プログラミングの経験がありましたから、鍵盤をコンピュータ・データベースから造るというアイデアは興味をそそられました。まして、私はピアノ産業に関して何も知りませんでした。ピアノの造り方に関する先入観が無く自由でしたから、最初は趣味としていじるところから始まりました。事の成行きで1994年夏に、私たちの織物工場の船積みドックの上で、コンピュータのルータを用いて、最初の鍵盤を造りました。』
この鍵盤の製造は、ピアノを測定するという問題を生み出しました。デイビッドがアメリカ中を旅行して測量することはできますが、それでは海外からの注文に応えられず非実用的です。従って、オーストラリアへの旅行は、測定だけでなく、必要な測定の出来る有能な専門家を見つけることでもありました。

デイビッドは、正確な測定を可能にするためのジグと測定ツールのキットを供給しています。
彼は、アメリカの大学のために沢山の7/8鍵盤を造り、そして今、地元の音楽家ロンダ・ボイルのピアノ、バーンスタインSG-185Rへのフィッティングをする為、初めてオーストラリアに到着しました。

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実のところ、設置をする土曜日の朝、若干の不安を感じながらロンダの家に着きました。非ピアノ人が造った完全なピアノ・アクションが、地球の反対側の楽器に大きな災難をもたらすのではないかと思ったからです。
アクションが箱から出され、既存のアクションが取り除かれました。そして、新しい7/8鍵盤がピアノにすべり込みました。それはちゃんと動きました!細幅鍵盤に不慣れであった為、演奏時のオクターブが9度になり、耳障りな音がありました。しかしながら、ロンダは15分間の練習の後コツを掴みました。そして、彼女の微笑が全てを物語りました。

ピアノはどんな形であれ変更されません。ラナー・アクションの部品とアーベル・ハンマーを使ったアクション部分はオリジナルと素早く入れ替えられます。それは4時間の調整と整音で完成に至ります。(ウォリック・ドルトン)

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記事を読んでみての素朴な疑問。
もし、ロンダ・ボイルさんのように、Steinbuhler社の鍵盤を日本にも輸入して取り付けようとした場合、果たして日本のピアノ技師の方々は協力してくださるのかどうか…設置後のメンテナンスはどうしているのかなど、色々気になりました。

実際にロンダ・ボイルさんが設置していらっしゃる以上、その辺りもどうにかしているはずですし、英語が堪能であれば問い合わせて聞いてみたいところですが…
日本の某大手メーカーが細幅鍵盤ピアノの製造から撤退している今、日本でもそういった問題がクリア出来るのであれば、Steinbuhler社の鍵盤を是非買いたいと思う方は多いのではないでしょうか。

ちなみに、某大手メーカーは撤退していますが、日本でも細幅鍵盤ピアノの受注を受け付けているピアノメーカーはあります。

ウイスタリアピアノ製作所
http://www.wistaria.com/

ご興味のある方はお問い合わせされてみてはいかがでしょうか。

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07/20
米国での細幅鍵盤のパイオニア、スタインビューラー社の歩み - Steinbuhler & Company(和訳)
アメリカにおける細幅鍵盤のパイオニア、スタインビューラー社のウェブサイト(http://www.steinbuhler.com/)の和訳です。このページでは、『Our Story』の内容を掲載しています。

このウェブサイトは2012年から2013年にかけて初めて和訳しましたが、それからかなり経ち、大元のウェブサイトも文章が書き換えられたり内容が追加されたりしていることもあって、この度全面的な翻訳のし直しをすることにしました。これまでは内容を分割しながら少しずつ掲載していましたが、それも今回大元のウェブサイトの構成に準じてまとめ直しています。

※ この翻訳文の元となる英語サイトの更新に伴い、翻訳文も2017年8月7日に更新しました。




Our Story by David Steinbuhler
私たちの物語

The DS Standard®
DS規格

University Studies
大学の研究

Informative Videos
参考になる動画

Evolved Products
進化を遂げた製品

A One-Size-Fits-All World of Profound Discrimination
どんな人にも合うフリーサイズという深刻な差別の世界

Why We Persist in Our Efforts
私たちが努力を続ける理由



A Big Idea
すごいアイデア

 1991年の夏の思いがけない出会いが私の人生を変えました。私はナイアガラ・オン・ザ・レイクでのショー・フェスティバルに来ていたのですが、幸運にも、フェスティバルの音楽監督のクリストファー・ドニソン氏(Christopher Donison)の経営する朝食付きホテル(B&B)に宿泊したのです。クリストファー氏は自身のコンサート用グランドピアノに取り付けられた7/8鍵盤を所有していたのです!彼の鍵盤の1オクターブは標準鍵盤の7度に相当していました!ビクトリア大学で音楽の勉強をしていた頃に、彼は小さな手のサイズが多くの優れたピアノ曲の習得を妨げていたことに気付き、1970年代の終わりにその鍵盤を造り上げました。
 私はそのピアノを少し弾くと、彼の小さな鍵盤に自分がいともたやすく順応することに驚かされました。クリストファー氏は、その鍵盤を初めて手に入れたとき、彼の目の前に全く新しい未知の世界がいかに広がったのかを、そしてこれが第二の標準規格を生み出すという構想を閃かせていたことを説明しました。私は言いました。「これはすごいアイデアだ!」
クリストファー氏の証言

 
The DS Standard®
DS規格

 私はペンシルベニア州のタイタスビルで、家族経営の織物業で製品開発をしていたのですが、これは何よりも優先させるチャンスなのだと確信しました。私にはコンピュータプログラミングの経験があり、コンピュータのデータベースから鍵盤を造り上げるという考えは私の好奇心をそそりました。私はピアノ業界について何も知らないことなど意に介していませんでした。私がクリストファー氏に小さな鍵盤を造ってみたいと話すと、彼は新しく提案された鍵盤のサイズをドニソン - スタインビューラー規格(Donison-Steinbuhler Standard)と呼ぶというアイデアを思いつきました。DS規格(DS Standard®)が産声を上げたのです!この規格を鍵盤単独で示すために、クリストファー氏は私たちが最初の低音キーに付けることになるロゴをデザインしました。
DS-LogoWeb03


"It IS easy!"
「弾きやすいこと!」

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彼女の鍵盤のためにリンダ氏のピアノを測定するときに、リンダ・グールド氏(Linda Gould)とクリストファー・ドニソン氏(Christopher Donison)と共にいるデイビッド・スタインビューラー氏(David Steinbuhler)(左)。

 鍵盤の造り方についての先入観が無いという自由のもと、私はほぼ趣味として手を加え始めました。色んなことが重なって、1994年の夏までに仕事仲間と私は、私たちの繊維工場の発送センターでコンピュータ駆動のルーターを用いて、私たちが私の母のスタインウェイのアップライトに取り付けた最初の鍵盤を造りました。クリストファー氏の知り合いであるリンダ・グールド氏(Linda Gould)がそれを試弾するために、ブリティッシュコロンビア州のビクトリアから飛行機でやって来ました。彼女は演奏時に感じていた痛みのために、コンサートアーティストになる夢を諦めていました。彼女がそのピアノと感情的な午後を過ごした後に「弾きやすいこと!」と叫んだことを、私は決して忘れることは無いでしょう。これが、私が本格的なピアニストが小さい鍵盤を知るところを目撃した初めての経験でした。
 その場で、リンダ氏は彼女のヤマハのグランド用の鍵盤を買うことにしました。私はグランドの鍵盤と、やっかいなキーの強度の問題に目を向けました。1996年の1月までに私のスタインウェイB型用の鍵盤の試作品を製作した後、私が準備をし、私たちはリンダ氏のピアノを測定するためにビクトリアへ飛びました。2ヵ月後、私たちはアクション・スタックの組み込みと調整にリンダ氏の技術者をすっかり頼りきりながら、私たちの第一号となるDS規格の鍵盤を販売したのです。
リンダ氏の証言


The Catch 22
まさにどうしようもない[矛盾した]状況、板挟み[お手上げ]状態

 その鍵盤の受容が実現し得るには、大学がそれらを使って仕事をし、支持しなければならないということを私達は分かっていたので、私達は助成金を得て5つの大学に鍵盤の「種まき」をしました。その後、ニュースメディアの注目が集まりました。National Canadian TV(ナショナル・カナディアンTV)は彼の鍵盤と共にクリストファー氏を取材し、新聞は愛情のこもった内容の特集記事を掲載しました。
 様々な手のサイズのピアニストには様々な鍵盤のサイズのピアノが必要であるということを、一般の人は直感的に理解し、なぜそれがこれまでなされなかったのか不思議に思っています。その一方で、ピアノの教師達や真面目な生徒達はそのことに触れるのを恐れていました。私たちはメディアの注目からの反響をすぐには受けませんでしたし、「種まき」した大学でも誰もその鍵盤を使っていませんでした。その鍵盤が他の場所には無いので、それらを使って練習することで自分たちの経歴が傷つけられるだろうと誰もが思い込んでいたのです。恐らく、受け入れられるには一世代はかかりそうです。


What Size Keyboards?
どのサイズの鍵盤?

 多くのことに取り組む必要があったため、メディア報道への無反応はありがたいことでした。私はその鍵盤の重要性を確信していましたが、サイズに関して提言するには可能な規格の全種類を評価した調査が必要でした。私たちがあらゆるサイズの鍵盤を造り始めると、ピアニスト達がそれらを弾くために次々とタイタスビルに来始めました。彼らは老いも若きも、男性も女性も、痛みに苦しんでいたピアニスト達や、単にピアノ曲の幅をさらに広げて弾きたいと思っているピアニスト達でした。彼らがこれらの鍵盤を試している様子は見ていて興味をそそられるものでしたし、この調査はどの規格を推奨すべきか決定するための確固たる基盤を私にもたらしました。7/8鍵盤に加えて、私たちは15/16鍵盤と私たちが呼んでいる「ユニバーサル」と名付けた中間のサイズも追加しました。議論の全容についてはOur Research(私たちの調査)をご覧ください。
 私たちは2つのサイズを指すのに7/8と15/16という命名法を用いましたが、長年にわたってこれらの分数の使用は混乱させると分かり、2014年に命名法を鍵盤のオクターブのサイズを示すものに改めました。私たちは現在、DS-7/8の代わりにDS5.5®を、DS-15/16の代わりにDS6.0®を用いており、これらは以下で丸括弧内に表示されています。


Suitable for Professional Use?
プロの使用に相応しいか

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ホーン・テクスタイル(Horn Textile)の発送センターで私たちの初期の頃の鍵盤を造っているボブ・フラトゥス氏(Bob Fratus)。

 まともに受け止めてもらうには、私たちの鍵盤が最高品質である必要があるということも分かっていました。スタインウェイC型用に私たちが造った初期の鍵盤は、私たちに「プロの使用に相応しくない。」と語ったニューヨーク市の権威あるピアノ・リビルダーに不合格と判定されていました。(当時私たちは、私たちの未完成のフレームをピアノに合わせてアクション・スタックにはめ込まなければならなかったため、リビルダー達と協力する必要がありました。)彼らの不満は、低音部の高角度のキーの弾力性のある特性でした。
 このことがキーの強度を測定する技術の開発につながり、問題を完全に排除することが証明された「ブレース(brace)」へつながっていったのです。高度なプロの縮小サイズの鍵盤をそもそも造れるかどうかを知る必要があったため、キーの工学的見地への関心は私にとって常に重要でした。私たちは、私たちが貴重な調査や反響や訓練を受けたPiano Technician Guild(ピアノ調律師組合)の会議で、私たちの取り組みを展示し始めました。私たちはアクションの制御に関するあらゆる側面に堪能になりました。
 私のスタインウェイB型は程なく、全幅38インチ(96.52 cm)の非常に小さなものに至るまでの多くのサイズの鍵盤を持ち、そしてそれらは、はいそうです、まさにその通り、非常に小さな鍵盤がいかなるパワーや、タッチや、反応の不足にも悩まされることがないようにできることを実証したのです。この取り組みによって、最終的に私たちがDS5.1™という名前の小さな子ども向きのサイズの鍵盤を確立させることとなり、最後に、標準鍵盤DS6.5™と指定することで、現在総合してDonison-Steinbuhler Standard - DS Standard®(ドニソン-スタインビューラー規格 - DS規格)を構成する4つのサイズが私たちにもたらされることとなりました。

 
First University Study
最初の大学の研究

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自身所有の7/8 (DS5.5®)鍵盤と共に、南メゾシスト大学の准教授でありピアノ科の学部長でもあるキャロル・レオーネ博士(Dr. Carol Leone)。

 キャロル・レオーネ博士Dr. Carol Leone)の素晴らしい思い付きのおかげで、南メソジスト大学がサイズの選べるピアノ鍵盤を購入し、研究する初めての大学となりました。2000年の秋に、私たちは彼女のスタジオにあるスタインウェイB型に7/8(DS5.5®)鍵盤を取り付けました。彼女と彼女の数名の生徒たちはそれを使って仕事や演奏をし始め、目覚ましい成果を享受し始めました。学年末までには、キャロル氏は、その使用が子供たちや小さな手のピアニストの伝統的な指導に大改革をもたらし、標準鍵盤を長時間弾くことに関連する傷害を負っているピアニストへの救済をもたらすことになると信じ、個人的に7/8(DS5.5®)鍵盤を使うことを明言していました。彼女の研究結果の本格的な議論については、American Music Teacher(アメリカン・ミュージック・ティーチャー)に掲載されている彼女の論説、Goldilocks Had a Choice(金髪の人々が選択の権利を持っていた。)[1]をどうぞお読みください。
 他の大学でこれらの研究結果を実証したいというキャロル・レオーネ氏の熱意が、私たちを、様々な大学のスタインウェイのコンサート用グランドピアノに取り付けられるようにする調整可能な機能を備えた鍵盤を造る気にさせました。私たちは、そのような鍵盤がどれほど実用的で輸送可能になりそうか見てみたかったのです。2002年の春には鍵盤の準備が整い、キャロル氏は5つの大学でのリサイタルの実演の予定を立てました。私はそれがどれだけ上手く合うか確かめるために、鍵盤を予め大学へ持って行きました。私たちはそれが調整でき、非常に順調に弾けるよう制御できると分かりました。そしてその春、オクラホマ大学ベイラー大学ライス大学テキサス工科大学、そしてネブラスカ大学リンカーン校が、7/8(DS5.5®)鍵盤のスタインウェイのコンサート用グランドを使って行われるリサイタルの証人となりました。


Interchangeable Keyboards
交換可能な鍵盤

アーティストが自身と共に、自身のDS鍵盤を様々な会場のピアノに取り付けるために持って行くことの実用性が証明されたわけではありませんが、私たちが調節可能な機能を開発した経験は価値あるものでした。それはピアノを何も変えることなく、グランドピアノに簡単に取り付けることができる交換用鍵盤を造る能力を私たちにもたらしたのです。このことは、大学が彼らのコンサート・ステージ上のピアノのために、元の標準鍵盤と置き換えることのできる選べるサイズの鍵盤を現在容易に入手できることを意味します。一旦新しい鍵盤が設置されれば、わずか数分で標準鍵盤と交互に交換することができます。これにより、大学が学生の手に最も合ったピアノの鍵盤を提供し、彼らのあらゆる実質的な効果を研究するための道が開かれました。


Growing University Interest and Research
高まる大学の関心と増加する研究

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SMUの学生、ニコル・ハルトン氏(Nicole Halton)のリサイタル。

 南メソジスト大学が、彼らのコンサートホール用に7/8(DS5.5®)鍵盤1台と、練習室用に7/8(DS5.5®)鍵盤のアップライトを2台購入しました。ローラ・ディール博士(Dr. Lora Deahl)の指示を受けて、テキサス工科大学は3台の7/8(DS5.5®)鍵盤(1台はローラ・ディール氏のスタジオのスタインウェイB型に、1台は大学のコンサートホール用、そしてもう1台は練習室のアップライト)を使って学習を行っています。ローラ氏は、7/8鍵盤か標準鍵盤かに関して、年齢別、性別、および手の大きさ別の、ピアニストの優先傾向を比較することによる調査を開始しました。SMU(南メソジスト大学)テキサス工科大学双方の学生たちはそれらを使ってリサイタルを行っており、その2校の大学がジョイント・リサイタルで互いに協力し合ったこともあります。彼らの研究は、選択できる鍵盤を使って取り組むことの容易さと実用性を実証しています。
SMUの学生たちの証言
 パメラ・ミア・ポール博士(Dr. Pamela Mia Paul)とクリス・チェスキー博士(Dr. Kris Chesky)は、ノース・テキサス大学で15/16(DS6.0®)鍵盤を使って仕事をしています。クリス氏は、高い割合のピアニストが、腕、手首、および手の痛みに苦しみ、医学的問題を伴うという証拠の増大に対処するため、正式な調査を開始しているTexas Center for Music and Medicine(テキサス音楽医療センター)の所長です。これらの問題がなぜ発生するのか、そして、選択できる鍵盤を使うことでそのリスクが減らされるのかどうかを把握するよう、彼らは努めています。
 ネブラスカ大学リンカーン校で7/8(DS5.5®)鍵盤を使い、ブレンダ・ライステン博士(Dr. Brenda Wristen)もまた、ピアニストの間で障害を引き起こす要因についての本格的な研究を始めています。彼女は、ピアニストが様々なサイズの鍵盤を弾くときの、彼らの筋肉のストレスを電子的に測定するため、工学科のスーザン・ホールベック博士(Dr. Susan Hallbeck)と共同で研究しています。彼らの研究結果は、疲労のレベルで大きな違いを示しています。


Working with Children
子供に関する研究

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〔本番前に〕7/8(DS5.5®)鍵盤でウォーミングアップをするアーロン・クルツ君(Aaron Kurz)。

 キャロル・レオーネ博士は、子供を対象にした研究を行う初めての教師として再び道を開きました。2005年の1月に彼女は、自宅で練習するために7/8鍵盤のアップライトピアノを持っていた幼いアーロン・クルツ君(Aaron Kurz)を教え始めました。キャロル氏はこう書いています。
「・・・私は10歳のアーロン・クルツ君という1人の生徒と共に予備研究を行ったのですが、彼は7/8のピアノ鍵盤で1年間学んだ後、2006年の全米MTNA(全米音楽教師協会)会議でラフマニノフの前奏曲を演奏したのです。これまでは手の大きいピアニストのためのものだった作品の彼の力強い演奏は、新しい境地を開き、出席者を仰天させました。1人の有名なアメリカ人のピアノの教授は、子供の手の大きさに合った鍵盤を持っていたおかげでこのような上級の曲目を披露する技量を持った子供に対する純粋な驚きによって、涙を誘われていました。」
 アーロン氏は成長してからは標準鍵盤へと移行し、2つの国際ピアノコンクールで受賞者となりました。
 2007年の秋に、南メソジスト大学「7/8鍵盤を使用して学習や練習をする子供たちの教育学的および生理学的利点」を研究するための研究プロジェクトを立ち上げました。この研究では、性能測定基準(パフォーマンス・メトリクス)を定義し、結果を観察し、測定し、報告します。

 
The National Conference on Keyboard Pedagogy 2007
鍵盤楽器教育学全米会議2007
Tradition and Transformation: Learning, Playing, and Teaching Outside the Box
伝統と変革: 既存の枠にとらわれずに学び、演奏し、教育する

小さな鍵盤が取り付けられたスタインウェイのコンサートグランドを演奏するキャロル・レオーネ博士のコンサートによって、この会議の初日は7/8(DS5.5®)鍵盤の使用が呼び物となりました。コンサートの後そのピアノは、出席者全員がその鍵盤を直接体験できるよう別室に展示されました。

7/8鍵盤に関する2つの参考になる動画がマリオ・アエロ氏(Mario Ajero)によって製作されました。

See Video Part 1
  • 標準鍵盤を弾き、次にすぐに7/8鍵盤で同じ作品を弾いているキャロル・レオーネ博士。鍵盤の切り替えは彼女が簡単に身に付けた技能であり、ビオラを弾いてから次にバイオリンを弾くのと同様です。
  • 標準鍵盤で、そして次に7/8鍵盤で和音を弾く彼女の手の形を、演奏後に聴衆に説明しているキャロル・レオーネ博士。
  • スタインウェイのコンサートグランドから標準鍵盤を取り外し、それを7/8鍵盤と入れ替えることの容易さの実演。

See Video Part 2
  • 初めて7/8鍵盤を弾き、コメントを述べるミラーズヴィル大学アニタ・レンフロー博士(Dr. Anita Renfroe)。
  • ボブ・ジョーンズ大学サラ・エヴァンス氏(Sarah Evans)とピーター・デイビス博士(Dr. Peter Davis)が、小さな鍵盤での演奏に順応するピアニストの能力を試験した彼らの研究結果を伝えています。1日1時間の練習を5日間行ったピアニストは、短期間で大幅な正確さの向上が見られました。態度に関する調査によると、彼らが予想したよりも早く順応したことが明らかになっています。

    Another Powerful Demonstration
    もう1つの説得力のある証明[証拠]

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    プロフォーマビジョン・システムを付け、観察しているキャスリーン・ライリー博士(Dr. Kathleen Riley)とゲイル・ベリンソン氏(Gail Berenson)(左)と共にキャロル・レオーネ博士(Dr. Carol Leone)がDS鍵盤を弾いています。

     鍵盤楽器教育学全米会議2009では、キャスリーン・ライリー博士(Dr. Kathleen Riley)が、映像と筋肉の緊張によってピアニストのパフォーマンス[動作]を観察する新製品の、プロフォーマビジョン(ProformaVision)を使った自身の研究を、リアルタイムの視覚フィードバックを提示しながら実証しました。その使用は、議論の余地のない方法で機能するところを教師が証明するのに役立っています。ジュリアードのピアノ科の学科長のヴェーダ・カプリンズキー氏(Veda Kaplinsky)はこう述べています。
    「キャスリーン・ライリー氏の研究とプロフォーマビジョン(ProformaVision)は、共に我が校の教職にとってとてつもなく大きな手助けとなります。私たちが、ようやく生徒たちが演奏している最中に何が起こっているのか見ることができるのです。それはピアノのテクニックという点で正しいことの確かな証拠です。」
    MTNA会長のゲイル・ベリンソン氏(Gail Berenson)はこう述べています。
    「プロフォーマビジョンは、生徒や彼らの教師が、彼らが演奏している最中に生理的に何が起こっているのか見るのをついに可能にします。彼らは、演奏における効率を高めて手間を掛けないことを成し遂げるために、(適切な)楽器へ彼らの物理的アプローチを変更することが出来るのです。」
     その説得力のあるプロフォーマビジョンの道具(丸で囲まれた領域の右側に示されている)を、キャスリーン氏がキャロル氏に取り付けた後、キャロル・レオーネ博士が最初に我が社の7/8(DS5.5®)鍵盤で、そしてその後に標準鍵盤でショパンのバラード第1番 ト短調を弾いたときに私にとっての会議の焦点がやってきました。グラフに示されている筋肉の緊張の反応は注目に値します。7/8鍵盤で演奏された作品の法線応力のパターンが、標準鍵盤で演奏された場合には図の測定値から逸れてしまいました。この場合も先と同様に、ピアニストに手の大きさに見合った鍵盤を提供することの重要性を示す科学的証拠です。

     
    First International Sale Using Our New Technician’s Kit
    弊社新製品の技術者用キットを使用する初めての海外向け販売

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    ロンダ・ボイル氏(Rhonda Boyle)の7/8(DS5.5®)鍵盤を設置しているウォリック・ドルトン氏(Warwick Dalton)。

     2007年の1月、オーストラリア、メルボルンのロンダ・ボイル氏(Rhonda Boyle)が私に初めて連絡してきました。自身のピアノ用の7/8(DS5.5®)鍵盤を手に入れたいという彼女の粘り強さと決意が、海外にあるピアノに取り付ける鍵盤を造るのに必要とされる高精度な寸法測定をするという問題に取り組むよう、私を突き動かしました。このような正確さを欠くことのできない寸法測定を、世界中の調律師ができるようにする確実な方法が必要でした。2008年は、その役目を果たすための道具を開発し改良したテクニシャンズキット(Technician’s Kit)の年となりました。11月に私はそのキットと共にオーストラリアへ飛び、ロンダ氏と会い、彼女のピアノを測定し、ウォリック・ドルトン氏(Warwick Dalton)をメルボルンにおける我が社の調律師とすることを決めました。私は大急ぎで家に帰り、我が社のコンピューターにそのデータを入力し、ロンダ氏の鍵盤を作製し、それをウォリック氏がその取り付けを行う場所である彼女の元へ発送しました。ウォリック氏は以下のように言う返事を書いてきました。
    「ロンダ氏の7/8のアクションの取り付けはほぼ完璧で、それをすべて完全なものにするには4時間の調整が必要でしたが、一部の新品のピアノが必要とするよりもはるかに少ないものでした。ロンダ氏は喜んでいますよ!次の取り付けを楽しみにしています!」
     ロンダ氏のものは北アメリカ以外での初めての我が社の鍵盤でした。ウォリック氏の、彼の体験についての、ピアノ調律師のギルド・ニュースの記事をお読みになるには、First DS Keyboard installation初のDS鍵盤の取り付け)をご覧ください。詳細な情報と価格については、Grand Retrofitをご参照ください。


    First Piano Manufacturer Installing Our Keyboards
    弊社の鍵盤を設置する初めてのピアノ・メーカー

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    DS鍵盤を使って作製されたチャールズ・R・ウォルター(Charles R. Walter)のスタジオ・アップライト。

     ウォルター・ピアノ社(Walter Piano Company)は、我が社の鍵盤を使って造られた自社のピアノを、私たちが世界規模で販売するのを認める初めてのメーカーでした。我が社はアップライトピアノの改造は行っていないので、これによって小さい鍵盤のアップライトピアノを提供するニーズが満たされました。私たちのお客様がご自身の望むウォルターのアップライトのモデル、スタイル、そして仕上げをお選びになり、ウォルター・ピアノ社がそのピアノを作製します。
     ウォルター・ピアノは、彼らの製品の品質に対する申し分のない評判を築いてきた米国にある家内企業です。彼らのアップライトは、音色の豊かさや低音の充足感で知られています。彼らの長いキーは、我が社のDS鍵盤の高角度に対応するのに特に適しているのです。彼らは上質な楽器の作製におけるあらゆる面に細心の注意を払っており、私たちは彼らと仕事ができることを光栄に思っています。
     我が社は近年、オーストラリアのシドニーに、海外向けのDS鍵盤のウォルターのスタジオ・アップライトを発送し、ピアニストが自由に体験してよい7/8(DS5.5®)鍵盤のあるもう1つの主要都市を確立させました!ピアノやその価格の詳細についてはWalter Uprightsをご参照ください。

     
    How Far We Have Come
    私たちはどこまで来たか

     クリストファー・ドニソン氏はこのように書いています。
    ピアノの演奏の世界には、2つの大きな秘密があります。1つ目は、より大きな手で弾けば、楽器の演奏がどれほど格段に容易になるかということ、そして2つ目は、それが小さい手だと、どれほど不可能になり得るのかということです。もし、世界をより小さな手の半分と、より大きな手の半分の2つの構成要素に分けられるとすれば、より大きな手の半分が、より小さい手をした相手の困難が何であるかを真に理解することはなく、そして、より小さな手の半分が、大きい手によって、すべての困難がいかに少なくなるかということに真に気付くことはないということが分かります。これは、彼らがどんなにそれが起こるよう強く祈ったとしても、小さい手の人たちが翌朝大きな手で目覚めることなど決して無く、大きな手の人たちは小さい手の人たちの苦境に陥ったことが1度も無いからです。手が大きいピアニストの手は、その秘密が露呈するだけの高難度な曲に挑むよりもずっと前から、「手が大きいピアニスト」の手はとっくに十分な大きさになっているのですから。」 [2]
     今日、ピアノの歴史上初めて、サイズの選べる鍵盤を所有し研究している大学のリストが増えつつあります。同様に、ピアノの歴史上初めて、7/8(DS5.5®)鍵盤を所有し使うピアニストのリストも増えつつあります。ロンダ・ボイル氏は近年、これらのピアニストの多くを対象に調査を行いました。彼女が使用したアンケートと、彼女が自身の論文、Hand Size and the Piano Keyboard[3]から得た結果を読むことができます。ロンダ氏もまた、小さい鍵盤に対する関連データや議論のすべてを提示することに力を注ぐウェブサイト、Alternatively Sized Piano Keyboardsを立ち上げています。
     全体として見ると、この蓄積された証拠は、一般のピアニストがone-size-fits-all(どんな人にも合うフリーサイズ)という深刻な差別の世界に陥っていることを示しています。ピアノを学ぶ学生は主に女性であるにもかかわらず、大学は大きなサイズの鍵盤のピアノしか提供していません。このことについてよく考えるために一歩離れて見れば、世界中の大学が、自らの学生に彼らの手の大きさに見合った楽器を提供していないと気付くのは驚くべきことではないでしょうか。今日、ゆっくりと、彼らはクリストファー・ドニソン氏が自身の7/8鍵盤を初めて手に入れたときに見出した、2つの大きな秘密に気付きつつあります。


    Where We Are Going
    私たちの向かうところ

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    ボブ・ラーソン氏(Bob Larson)は弊社のCNC(Computer Numerical Control - コンピューター数値制御)ルーターの製造者であり、ホーン・テクスタイル(Horn Textile)の2階にある私たちの作業場でCNCがDS鍵盤のフレームを加工しています。

     私たちは現在、小さい鍵盤が動作し、グランドピアノが改造しやすいことが分かっています。ですが、このピアノの世界は伝統に縛られており、容易に変わることはないでしょう。私たちはこの難局を一体どうやって乗り越えるのでしょう。主要な原動力の1つは、恐らく、選択できる鍵盤がピアノ関連の痛みを大幅に取り除くという認識の高まりです。間違いなく人権の問題だと言っても、言い過ぎの発言だとは思いません。何度も繰り返し、ピアニストは、自分たちにこの選択肢があってどれほど感謝しているかを私たちに示しています。この評価が私たちを長年にわたって持続させているのです。
     興味深いことに、私たちがお受けする問い合わせの多くは小さな電子鍵盤楽器のご要望なのです。認知度や支持が高まるにつれて、いつの日か電子キーボードメーカーがそれらを提供すると私たちは分かっています。あなたが旅行をするときに、ご自身の7/8鍵盤を持ち歩く能力が開放されるでしょう!
     中国人は大きな要因になる可能性があります。ピアノを学ぶ学生のかなりの割合が中国人であり、彼らの手のスパンはスペクトルの小さい末端で測定されています。彼らのピアノ業界が道を開くのが当然のことのように思います。通常、何十年も衰退の道をたどってきていた業界にとっては、鍵盤の促進は大歓迎の恩恵になり得ます。

     
    Why We Persist in Our Efforts
    私たちが努力を続ける理由

    キャロル・レオーネ博士が、以下の話でこのプロジェクトに取り組んでいる私たち全員を代弁しています。

    昨日、私は大学院新入生にオーディション・レッスンを行いました。彼女は、自分の小さな手に合わせて多くの音符を意図的に省略したにもかかわらず、難易度の高いロマン派の作品をかなり奮闘しながら演奏しました。私はその後、彼女が右腕に慢性の手根管、更には神経損傷がある、傷を負ったピアニストであることを知りました。それから彼女は、特に7/8鍵盤で学ぶためにSMU(南メソジスト大学)にやって来たのだと私に話しました。それで私たちは7/8のスタインウェイのところまで行きました。すると彼女は、自分の曲からのパッセージを全ての音符で完全に弾き始めたのです!彼女は信じられないといった顔で私を見ると急に泣き出し、彼女がどれほど感情的に感じたかについて詫び、彼女が長い間、どれほど「ロマン派のレパートリーを避けるために自分を律しよう」としていたか声を上げました。

     私がもう1つの鍵盤規格という構想を持ったクリストファー・ドニソン氏に初めて会った時から20年以上が過ぎました。私たちが享受した多くの幸運やチャンスを神に感謝し、私は「お次は何でしょうか」と根気よく尋ねています。主の思し召しがあれば、私は役に立ちたいのです。
     ピアノメーカーが関わらなければならないことは明白です。それを促進させるため、スタインビューラー社は、鍵盤の製造の利鞘における特許(特に、7/8(DS5.5®)鍵盤と3/4(DS5.1™)鍵盤の十分な鍵盤の強さを確実にする「ブレース」と「ファールボード(※)の手前で方向を変えるキー」、および鍵盤を水平にするプレートの使用のための特許)によって開発した知的所有権を放棄しています。
     圧力は表面下で成長していますし、何十年もかかるかもしれませんが、選べる鍵盤の使用はいつか普通になるでしょう。その一方で、私たちはこの興奮に満ちた冒険に相変わらず専念しており、人間工学的な革命の始まりを目撃していると信じているので、それらを造ることが私たちの日課になっているのです。

    (※) 鍵盤の後ろの壁、閉じてカバーしている蓋。


    Notes
    注釈

    1. この記事はMTNAの許可を得ており、2003年の6月と 7月のアメリカン・ミュージック・ティーチャー(American Music Teacher)の第52巻の第6号からのものです。
    2. クリストファー・ドニソン氏のウェブサイト、DS Keyboardsより。
    3. 手のサイズとピアノ鍵盤(Hand Size and the Piano Keyboard)は、第9回オーストラリア・ピアノ教育学会議の議事録に掲載されています。




    日本人の場合、欧米の方々ように自分の感情や思いを表に出すことなく自分の中に秘めてしまうので、手が小さい人たちが大きすぎる鍵盤によってどれほど苦しんでいるのかがあまり世間には理解されていないのかもしれませんが、恐らくこの大学院生と同じような心境にある人は多いのではないでしょうか。
    そのことがとてもよく分かるメッセージがこちらにもあります。
    http://www.komati-fun.net/180899.html#52
    たかがピアノ、されどピアノ。小さい頃から将来を夢見て頑張ってこられた方にとっては、人生そのものと言ってもいいくらい重大なことではないでしょうか。

    スタインビューラー氏は、既に“儲かる、儲からない”という次元から離れ、高い志のもとでこのプロジェクトに取り組んでいるようですね。
    スタインビューラー社はDS規格鍵盤に対する知的所有権を放棄しているとのことなので、誰でもスタインビューラー社の技術を使って細幅鍵盤を製造・販売することが出来る状態にあるということです。

    このように苦しみ泣いている人たちが居て、その人たちが細幅鍵盤によって救われていく様子を目の当たりにしてしまったら、とても今の状況を見過ごしてはおけないという気持ちになるのが人として自然な感情でしょう。
    そういう使命感が、スタインビューラー氏やPASKの方々を突き動かしているのかもしれませんね。

    こういう光景が日本でも見られるときが来ることを願わずにはいられません。

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