スタインビューラー社での体験レポート
と言いましても、私が行ったわけではありません(出来れば行ってみたいですが…)
PASK(※1)の創設者であり、主要メンバーのロンダ・ボイルさんが、先月開催されたDCS国際ピアノコンクールが終わった後に、ペンシルベニア州のタイタスビルにあるスタインビューラー社を訪問され、デイビッド・スタインビューラー氏がDS規格(※2)の鍵盤を造る様子を見学されたそうです。
(※1)PASK – 細幅鍵盤を使うことに賛成しているグループで、ピアノの鍵盤サイズに関して変化を成し遂げることに専念している国際的な運動です。具体的には、ピアノ・メーカーに細幅鍵盤のピアノを生産することを説得し、細幅鍵盤を使うことが学生や演奏者にとって大きな利益をもたらすことを、コンサート会場のマネージャー、学識経験者、ピアノ教師、ピアノコンクールの主催者に納得させようと努めています。
(※2)DS規格 - スタインビューラー社製の鍵盤幅の規格。左のプラグインにある『細幅鍵盤規格』の表をご参照ください。
ロンダさんはご自宅にスタインビューラー社製の7/8鍵盤をお持ちですが、スタインビューラー社を訪問した際に、DS規格の中で1番細い3/4鍵盤での演奏を体験されたそうです。
ロンダさんの手の大きさは、手をいっぱいに広げた親指から小指までの幅が17.8cm、人差し指から小指までの幅が12cmとのこと
私の手の大きさとほぼ同じで、恐らく標準鍵盤だとオクターブが手前から引っかける形でしか届いていらっしゃらないのではないかと思います。
ロンダさんは、スタインビューラーの7/8鍵盤をご購入されたときも、慣れるのにそんなに時間はかからなかったようですが、今回の3/4鍵盤も1、2時間以内に適応され、ショパン前奏曲を全て最後まで演奏されたそうです。
そして特に難しい曲では、7/8以上に鍵盤への力の伝えやすさ、スピードや音質の調整のしやすさを感じられたそうで、例えば、ニ長調、嬰ヘ短調、嬰ト短調、ト短調、ヘ短調、変ホ長調などが遥かに弾きやすかったとのことです。
更にロンダさんは、リストのポロネーズ第2番も弾いてみられたそうです。
この曲は最近7/8鍵盤で一部を習得していたそうなのですが、黒鍵から白鍵へと高速で進むオクターブが点在している上に、いくつかの大きなコードがやはり問題だったそうなのですが、3/4鍵盤では問題なく弾けたそうです。
今回の試弾によって、3/4鍵盤のほうが7/8鍵盤よりも更にご自身に合っていると分かったそうで、3/4鍵盤での演奏を存分に楽しまれたそうです。(羨ましい~)
今回ロンダさんはスタインビューラー氏に、3/4鍵盤の白鍵より上の黒鍵の高さをわずかに下げることで、黒鍵と黒鍵の間が多少弾きやすくなるのではないかと提言されたそうです。(ちなみにこの問題は7/8鍵盤では感じなかったそうです)
そして、スタインビューラー氏がこの調整をすることが出来ると言っていたとの報告をレオーネ博士から受け取ったそうです。
今回の3/4鍵盤の指弾に際して、ロンダさんはレオーネ博士に、“3/4鍵盤を使って幼い子どもで効果を試してみる価値はあるが、更に小さい鍵盤を造る価値があるとは感じない、エリカが子供たちから集めた手のスパンに関するデータを見たが、6歳児でも、6インチ(15.24cm)未満の手のスパンの子はいなかった。そして子どもの成長は早いので、10歳を迎えるまでには、子どもの手のスパンは一般に7インチ(17.78cm)を超えているし、ショパン前奏曲を演奏する必要がある6歳児は少ない”と提言されたそうです。
友人の子(男の子)が9歳の時に掌を合わせてみたことがあるのですが、ロンダさんと同じくらいの大きさの私の手よりもずっと小さかったのを覚えています。
この子の両親共々小柄だったこともあるかとは思いますが…エリカさんが集めた子どもの手のデータの人種の内訳が気になるところです。
日本人の子どもの手の大きさも調査してみる必要がありそうですね。
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PASK(※1)の創設者であり、主要メンバーのロンダ・ボイルさんが、先月開催されたDCS国際ピアノコンクールが終わった後に、ペンシルベニア州のタイタスビルにあるスタインビューラー社を訪問され、デイビッド・スタインビューラー氏がDS規格(※2)の鍵盤を造る様子を見学されたそうです。
(※1)PASK – 細幅鍵盤を使うことに賛成しているグループで、ピアノの鍵盤サイズに関して変化を成し遂げることに専念している国際的な運動です。具体的には、ピアノ・メーカーに細幅鍵盤のピアノを生産することを説得し、細幅鍵盤を使うことが学生や演奏者にとって大きな利益をもたらすことを、コンサート会場のマネージャー、学識経験者、ピアノ教師、ピアノコンクールの主催者に納得させようと努めています。
(※2)DS規格 - スタインビューラー社製の鍵盤幅の規格。左のプラグインにある『細幅鍵盤規格』の表をご参照ください。
ロンダさんはご自宅にスタインビューラー社製の7/8鍵盤をお持ちですが、スタインビューラー社を訪問した際に、DS規格の中で1番細い3/4鍵盤での演奏を体験されたそうです。
ロンダさんの手の大きさは、手をいっぱいに広げた親指から小指までの幅が17.8cm、人差し指から小指までの幅が12cmとのこと
私の手の大きさとほぼ同じで、恐らく標準鍵盤だとオクターブが手前から引っかける形でしか届いていらっしゃらないのではないかと思います。
ロンダさんは、スタインビューラーの7/8鍵盤をご購入されたときも、慣れるのにそんなに時間はかからなかったようですが、今回の3/4鍵盤も1、2時間以内に適応され、ショパン前奏曲を全て最後まで演奏されたそうです。
そして特に難しい曲では、7/8以上に鍵盤への力の伝えやすさ、スピードや音質の調整のしやすさを感じられたそうで、例えば、ニ長調、嬰ヘ短調、嬰ト短調、ト短調、ヘ短調、変ホ長調などが遥かに弾きやすかったとのことです。
更にロンダさんは、リストのポロネーズ第2番も弾いてみられたそうです。
この曲は最近7/8鍵盤で一部を習得していたそうなのですが、黒鍵から白鍵へと高速で進むオクターブが点在している上に、いくつかの大きなコードがやはり問題だったそうなのですが、3/4鍵盤では問題なく弾けたそうです。
今回の試弾によって、3/4鍵盤のほうが7/8鍵盤よりも更にご自身に合っていると分かったそうで、3/4鍵盤での演奏を存分に楽しまれたそうです。(羨ましい~)
今回ロンダさんはスタインビューラー氏に、3/4鍵盤の白鍵より上の黒鍵の高さをわずかに下げることで、黒鍵と黒鍵の間が多少弾きやすくなるのではないかと提言されたそうです。(ちなみにこの問題は7/8鍵盤では感じなかったそうです)
そして、スタインビューラー氏がこの調整をすることが出来ると言っていたとの報告をレオーネ博士から受け取ったそうです。
今回の3/4鍵盤の指弾に際して、ロンダさんはレオーネ博士に、“3/4鍵盤を使って幼い子どもで効果を試してみる価値はあるが、更に小さい鍵盤を造る価値があるとは感じない、エリカが子供たちから集めた手のスパンに関するデータを見たが、6歳児でも、6インチ(15.24cm)未満の手のスパンの子はいなかった。そして子どもの成長は早いので、10歳を迎えるまでには、子どもの手のスパンは一般に7インチ(17.78cm)を超えているし、ショパン前奏曲を演奏する必要がある6歳児は少ない”と提言されたそうです。
友人の子(男の子)が9歳の時に掌を合わせてみたことがあるのですが、ロンダさんと同じくらいの大きさの私の手よりもずっと小さかったのを覚えています。
この子の両親共々小柄だったこともあるかとは思いますが…エリカさんが集めた子どもの手のデータの人種の内訳が気になるところです。
日本人の子どもの手の大きさも調査してみる必要がありそうですね。
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