主に細幅鍵盤の事を、個人的な戯言を交えながら徒然なるままに書いているブログです。このブログの趣旨をまとめていますので、初めてお越しの方は、宜しければカテゴリ欄の「記事の概要」をご一読ください。
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05/17
認知的不協和: 酸っぱい葡萄(鍵盤のサイズが選べる状況)と甘いレモン(1つのサイズの鍵盤しかない状況)
心理学にご興味のある方なら聞いたことがあるかもしれないこの言葉。意味までご存知の方であれば、タイトルだけでお分かりになるかと思います。

2018年3月18日の記事(←クリック)で、手が小さいながら長年標準鍵盤で頑張ってきた年配のアメリカ人女性が、最近になって細幅鍵盤という考え方に出会ったときの心境について綴られたメールの内容を紹介しました。
そのメールには、この考え方に触れたときの女性の心の葛藤や、女性の通うピアノ・サークルの人達の反応について綴られています。これをお読みになった方の中には、ご自身の経験と重なった方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回、こういった現象について説明できそうな、興味深い心理学の学説を見つけたので紹介したいと思います。


認知的不協和(または認知的不協和理論)(英: cognitive dissonance)”とは、アメリカの社会心理学者、レオン・フェスティンガー(Leon Festinger, 1919年5月8日 - 1989年2月11日)によって提唱されたもので、「同時に2つ以上の矛盾した信念、理想、または価値観を持つ人が経験する精神的不快感(心理的ストレス)」を表す社会心理学用語です。

分かりやすく言えば、人は“それまでの考え方や行動”と矛盾する“新しい情報”に出くわすと精神的に不快になるということです。
人がこの認知的不協和の状態に陥った場合、その不快感を解消するためには、“新しい情報”を受け入れて“それまでの考え方や行動”を改めるか、“新しい情報”を否定して“それまでの考え方や行動”を正当化するかのどちらかの行動をとる必要があります。
これを説明する代表的な具体例として、喫煙者の心理と、イソップ物語のキツネと酸っぱい葡萄の話がよく挙げられます。


~喫煙者の心理~

喫煙者は、肺ガンのリスクを高めるということを知りながらタバコを吸っているという自分自身の矛盾した行動のために心理的ストレスを感じます。
この心理的ストレスを解消するためには、“タバコは肺ガンのリスクを高める”という情報を受け入れて“タバコを止めるか、あるいは“タバコは肺ガンのリスクを高める”という情報を否定してタバコを吸い続けるか、どちらかの行動を選ばなければなりません。

喫煙はニコチンへの依存性が高いために禁煙するのは困難なため、喫煙者は後者の行動をとる傾向が強いです。この場合、「喫煙者で長寿の人もいる」とか、「交通事故で死亡する確率の方が高い」といった理屈を考え出すことで、認知的不協和状態(喫煙のリスクからの不安)を解消しようとします。

実際、喫煙の害に関するネット記事が出たときには、決まってそのコメント欄に喫煙を正当化しようとするコメントが並ぶのを目にしますね。しかもそういったコメントが上位を占めているという・・・ちなみに私はタバコは吸いません。

なお、アメリカのタバコ会社は認知的不協和を解消させようと、

“煙草を吸う人が肺ガンになりやすいのは、煙草が肺ガンを誘引するのではない。ストレスを抱えている人がストレスを和らげるために煙草を吸うだけであり、ストレスが要因となって肺ガンを引き起こすだけで、煙草と肺ガンの間に因果関係はない。”

といった主張をしているそう。

こういった主張は一見論理的なように見えますが、喫煙を正当化しようという結論ありきで組み立てられている理屈なので、論理的とは言い難いものです。こういうのを一般的に“屁理屈”と言いますね。


~キツネと酸っぱい葡萄~

イソップ寓話の1つで、子供の頃にお読みになった方も多いと思います。

この物語のあらすじは、キツネがたわわに実った美味しそうな葡萄を見つけて、採ろうとして跳び上がるものの、葡萄のある場所が高すぎていくらやっても届かず、結局採ることができなかったキツネは怒りと悔しさで、「どうせこんな葡萄は酸っぱくてまずいに違いない!誰が食べてやるものか!」と捨て台詞を残して去るというものです。

英語圏では「Sour Grapes(酸っぱい葡萄)」は「負け惜しみ」を意味する熟語だということですが、この話は色んな心理学論を説明する際もよく挙げられているようで、認知的不協和もその1つです。

この物語で説明できる心理とは、本心では欲しいと思いながら手に入れられない、あるいは、本当はそうであってほしいけど、そうあるようにするには困難、という状況下に置かれた場合、そのフラストレーションを解消するために、「そんな物には価値が無い」とか、「むしろそうでない方が良い」といった解釈をすることで、現状を正当化して心の平静を保とうとすることです。

物語のキツネは、本心では美味しそうな葡萄が食べたくて仕方がないのですが、それを手に入れることが出来ないと分かると、自分の中に生じた不満をどうにか解消するために、「あの葡萄は美味しそうに見えるだけで、本当は不味くて採るだけの価値は無いのだ。」という解釈をして自分を納得させたわけです。


~甘いレモン~

上記の酸っぱい葡萄とは逆の観点から認知的不協和を説明するもので、「今手に入るもの(現状)こそが最も良いもの(最善)なのだ」と解釈して現状を正当化する心理です。
※ 言うまでもありませんが、これはあくまでも比喩的な表現なので、「レモンも催眠術やミラクルフルーツの力を借りれば甘くなる」とか、「甘いものより酸っぱいもののほうが好きな人もいる」とかいった言葉の揚げ足取りは無意味です。

本心では現状に不満を抱えていながらその現状から逃れられない場合に、その心理的ストレスを解消するため、「こうやって頑張ることは素晴らしい。この努力こそ価値あるものなのだ。」と解釈することで自分を納得させて心の平静を保とうとすることです。

こういった形で本心を誤魔化してしまうことを“自己欺瞞”と言いますが、これだと、その場では何となくうまく片付いたように思っても、根本の解決にはなっていないので、心の底では自信が持てていなかったりします。
そのため、他の人がその不満から抜け出す(根本解決をする)様子を見てしまうと、たちまち“自己欺瞞”による表面的な納得が崩れて、心理的ストレスを感じてしまうのです。

認知的不協和は、自分への納得の度合いが高い、言い換えれば、“信念”が強いほど、それと矛盾する情報に遭遇したときの不快感も強くなり、受け入れ難くなるという性質があるそうです。

本来なら、ここで自分も問題の根本解決をする道を選ぶほうが合理的なのですが、人の心はそう簡単なものではなく、特に小さい頃から刷り込まれた考え方だと、それを改めるのは非常に困難になります。それは自分のこれまでの人生を否定するくらい耐え難いことでしょう。
こういう心理状態から、(不満の根本解決となり得る)新しい情報を何としてでも間違っていることにして、(本心では不満を感じているはずの)従来のやり方を正当化しようとしてしまうわけです。

前述のキツネと酸っぱい葡萄の寓話と甘いレモンの例えに当て嵌めて言えば、

『“美味しそうに見えるだけで本当は不味いはず”の手に入れる価値の無い葡萄なんか無視して、“1番甘くて美味しいはず”の今手に入るレモンでみんな満足しているのに、“価値が無い”葡萄を手に入れようとするなんて、しかも“不味いはず”なのに「すごく美味しかった」なんてけしからん!そんなの認めるもんか!』

といった感じでしょうか。

こういうチグハグな批判は、ピアノの鍵盤幅(手の大きさ)の問題に限ったことではなく、日常でもよく目の当たりにしますが、この不思議な現象も認知的不協和理論でだいたい説明がつきます。

記事冒頭で触れたアメリカ人女性の件も、細幅鍵盤という考え方に触れた当初の心の葛藤はこの心理によるものだと思います。この女性は最終的にこの葛藤を乗り越えて、今は細幅(自分の手の大きさに合った)鍵盤を使う喜びを満喫しているようですが、そこに至るまでの精神的ストレスは相当なものだったでしょう。大変な勇気が必要だったと思います。そして、この女性の話の中に出てくるピアノ・サークルの人達の冷たい反応もこの心理によるものでしょう。


・・・とは言え、世の中不満な事ばかり。逆にすっきりうまくいっていることのほうが少ないくらい。まともに不満を抱えていてはやってられないので、こういう心理も心の平静を保つため、時には必要でしょう。
ですが、その数少ない根本解決できそうな機会までが、この心理によって潰されてしまうのは勿体無い気がしますね。


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04/18
細幅鍵盤のPR動画の日本語版が出来ました! - ピアノの鍵盤が今の幅になった経緯、ピアニストの体験談、男女差や人種差、実績と手の大きさとの関係など
昨年、オーストラリアの方が細幅鍵盤(正確に言えばサイズの選べる鍵盤)をPRするための動画を制作されたのですが、その時に日本語版もあればいいねという話になり作ることになりました。
翻訳は難しい部分も多く、特に口語の部分などは私では全く歯が立たなかったので、オーストラリアの方を通じて知り合ったカナダ在住の元日本人(現在はカナダ国籍?)の方にやっていただきました。
(※ 元の英語版はこのプレイリスト内(←クリック)にあります。)

ピアノの鍵盤が今の幅になった経緯から、手のスパン(手を張ったときの親指から小指の長さ)における男女差や人種差、ピアノの実績との関係など、これまでこのブログでも紹介してきた内容が十数分程度の動画3つに分かりやすくまとめてあります。是非ご覧ください!
ちなみに、動画の中でデモ演奏をして見せている箇所がありますので、スピーカーをONにして見ていただくことをお勧めします。埋め込み動画だと小さくて見づらいという場合は、動画枠内のタイトルのところをクリックすればYouTube画面が開きます。









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04/16
英語サイト和訳記事更新のお知らせ
細幅鍵盤関連の英語サイト、ALTERNATIVELY SIZED PIANO KEYBOARDSの以下のページの更新をお知らせします。

鍵盤幅を変えることを支持するピアニスト - ALTERNATIVELY SIZED PIANO KEYBOARDS(和訳)
http://littlehands782.blog.fc2.com/blog-entry-70.html


細幅鍵盤を使っているピアニストの方々の証言 - ALTERNATIVELY SIZED PIANO KEYBOARDS(和訳) - ALTERNATIVELY SIZED PIANO KEYBOARDS(和訳)
http://littlehands782.blog.fc2.com/blog-entry-85.html


手のサイズとピアノ関連の痛みや傷害のつながりを示す疫学的調査、人間工学と生体力学に基づいた原理、細幅鍵盤と標準鍵盤の使用に関する比較研究など - ALTERNATIVELY SIZED PIANO KEYBOARDS(和訳) - ALTERNATIVELY SIZED PIANO KEYBOARDS(和訳)
http://littlehands782.blog.fc2.com/blog-entry-95.html


細幅鍵盤が使えるピアノコンクール - ALTERNATIVELY SIZED PIANO KEYBOARDS(和訳) - ALTERNATIVELY SIZED PIANO KEYBOARDS(和訳)
http://littlehands782.blog.fc2.com/blog-entry-135.html


細幅鍵盤で演奏している動画やCD - ALTERNATIVELY SIZED PIANO KEYBOARDS(和訳) - ALTERNATIVELY SIZED PIANO KEYBOARDS(和訳)
http://littlehands782.blog.fc2.com/blog-entry-118.html


細幅鍵盤のPR動画の日本語版が出来ました!埋め込み動画を日本語版に入れ替えています。
色んなサイズの鍵盤のサンプルが3Dプリント出来ます。

細幅鍵盤に関する記事が掲載された出版物 - ALTERNATIVELY SIZED PIANO KEYBOARDS (和訳) - ALTERNATIVELY SIZED PIANO KEYBOARDS(和訳)
http://littlehands782.blog.fc2.com/blog-entry-112.html


細幅鍵盤普及に向けての取り組み - ALTERNATIVELY SIZED PIANO KEYBOARDS(和訳) - ALTERNATIVELY SIZED PIANO KEYBOARDS(和訳)
http://littlehands782.blog.fc2.com/blog-entry-105.html


細幅鍵盤に関するメディア報道 - ALTERNATIVELY SIZED PIANO KEYBOARDS (和訳) - ALTERNATIVELY SIZED PIANO KEYBOARDS(和訳)
http://littlehands782.blog.fc2.com/blog-entry-136.html


細幅鍵盤に懐疑的な人達からの質問とそれに対する回答 - ALTERNATIVELY SIZED PIANO KEYBOARDS(和訳) - ALTERNATIVELY SIZED PIANO KEYBOARDS(和訳)
http://littlehands782.blog.fc2.com/blog-entry-104.html


最後に質問(Q15)と回答(A15)が加えられました。


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03/18
細幅鍵盤と初めて出逢った、あるアメリカ人女性の話
先日、日頃から連絡を取り合っているオーストラリアの方から、とあるアメリカ人女性から来たというメールが転送されてきました。
そのメールはかなりの長文で、言いたいことが止め処なく溢れてきているといった感じでした。
なかなか興味深い内容でしたので、かいつまんでご紹介させていただきます。


そのメールの方は、ご自身のことを“人生の秋(the autumn of my years)”と仰っているので、恐らく年配(60代か70代くらい?)の方ではないかと思います。
5歳からピアノを始められたそうで、現在は地元のピアノ・サークルに通いながら趣味で弾いているそうです。
この方の手の大きさに関して正確な数値は書かれていませんが、Hand span dataにあるこの図(←クリック))の中で、ご自身の手は赤い点が1つか2つしかない極端な端っこだと仰っているので、恐らく手のスパン(広げた手の親指から小指までの幅)が17cm程度なのだと思います。
ちなみに私もこのくらいなのですが、これだとオクターブもまともに届かず、届いても白鍵の内側の角に手前から辛うじて指先を引っかけている状態になります。鍵盤の側面で指を広げながら無理矢理オクターブを押える格好になるので、オクターブの連打はまず出来ません・・・

細幅鍵盤のことをどうやってお知りになったかというと、インターネットで偶々所有者の方(のブログか何か?)を見つけられたらしく、しかもその方がご自身の自宅から車で2時間くらいのところにお住まいになっていることも分かって試弾にも行かれたそうです。

その所有者の方から色々とお話しも伺ったそうですが、その方は

「例え(標準鍵盤で)弾ける曲があったとしても、もう1つある普通の鍵盤には全く触れるつもりは無いし、そうしたいとも思わない。」

ということを強調していたそうで、この言葉には困惑したそうです。
ただ、細幅鍵盤での弾き心地を知った今となっては、この方自身もそういう心境になっているそうですが・・・

この方は最初から細幅鍵盤に肯定的ではなかったようで、最初に細幅鍵盤のPRサイト(http://www.smallpianokeyboards.org/http://www.paskpiano.org/)を読んだときは、その内容に懐疑的で、細幅鍵盤の効果についても過度に誇張しているのではないかと疑っていたそうです。
細幅鍵盤を弾いてみるにしても、このサイトに書かれていることが事実かどうかを1つ1つ確かめてみようという姿勢だったようです。
長い間疑っていたそうですが、今では本当だったとご納得され、ご自身のスタインウェイBに取り付けるためのDS5.5鍵盤を購入されています。

PRサイトの中でこの方が特に気に入っている内容は、スタインビューラー鍵盤の共同開発者、クリストファー・ドニソン氏の“大きな秘密”の部分だそうで、その通り(How true!)だと仰っています。

『ピアノの演奏の世界には2つの大きな秘密があります。1つ目は、より大きな手で弾けば、楽器の演奏がどれほど格段に容易になるかということ、そして2つ目は、それが小さい手だと、どれほど不可能になり得るのかということです。もし世界をより小さな手の半分と、より大きな手の半分の2つの構成要素に分けられるとすれば、より大きい手の半分が、より小さい手をした相手の困難が何であるかを真に理解することはなく、そして、より小さな手の半分が、大きい手によって、すべての困難がどれほど少なくなるかということに真に気付くことはないということが分かります。・・・・・その秘密が露呈するだけの高難度な曲に挑むよりもずっと前から、「手が大きいピアニスト」の手はとっくに十分な大きさになっているのですから。』
クリストファー・ドニソン(Christopher Donison)、ミュージック・バイ・ザ・シー(Music by the Sea)、エグゼクティブアートディレクター(Executive Artistic Director)、カナダ・ブリティッシュコロンビア州、2000年、p.111。

この方が実際に購入を決断する前には、やはり幅の違う鍵盤にちゃんと適応できるのか、標準鍵盤に戻るときにはちゃんと戻れるのかという問題に直面したそうです。
そしてこの問題、細幅鍵盤のことを初めて聞く方から大抵一度は言われる事だったりもします。

細幅鍵盤で最低限自分が求めるレベルまで弾けるようになるのに1時間から2時間以上かかったとのこと。
これについて、1つはご自身の年齢、もう1つは、ご自分の小さな手が長年に渡って極端な指の位置で頑張ってきたために、その筋肉の動きの記憶が脳に染みついていて、そこから調整するには脳の記憶を大きく修正しなければならなかったせいだろうと、ご自分なりに分析されています。
この方ご自身は長くかかったと思っているようなのですが、これまで細幅鍵盤に移られた方々の話を聞く限りでは、だいたい皆さんもこれくらいかかっている感じです。

細幅鍵盤を弾いてみたことでご自身の記憶力の衰えを実感して驚いているそうで、こんなこと若い人には無いんでしょうね~みたいに仰っていますし、DS6.0(15/16)鍵盤で丁度良いと感じるような手の大きさの人たちと、極端に小さい手の自分とでは、慣れるまでに感じるギャップにも違いがあるだろうとも仰っています。

色々と思うところもあったようですが、疑いながらも実際に使ってみて、ご自身の目(手?)で確かめてみようとする姿勢がすごいなと思います。
何事もそうですが、やっぱり“百聞は一見にしかず”ということなんでしょうね。

そんなこんなで、手の大きさに合った鍵盤を使うことの利点を理解された後、この方はご自身の通うピアノ・サークルでこのことをお話しになったようです。
ところがそこで、あからさまに無関心で冷たい態度を取られてしまってがっかりさせられたとのこと。
この問題の深刻さをサークルの人たちは全く理解してくれず、これを受け入れることを拒む上に、「標準鍵盤と細幅鍵盤とを交互に切り替えることなんて出来やしない」という“壁”を盾にとって、このことに関心を持たないよう、この方までも誘導しようとしてきたとのことでした。

サークルには15/16の鍵盤を弾いたことのある方もいらっしゃるそうですが、その方もやはり、

『自分の標準鍵盤のピアノでは決して出来ないかもしれないと思うことが、15/16鍵盤だと出来るのだろうとすぐに分かったが、そもそも自分の細幅鍵盤ピアノに慣れてからどうやって他の人のピアノを弾くか?そしてそもそもどうやって他の人が自分のピアノを弾くのか?というのが大問題だった。』

と仰っていたそうです。

この部分を読んだときにはかなり意外な感じがしました。
日本の支持者の方の中にも、細幅鍵盤のことを知り合いの音大生やピアニストの方々にお話になったという方がいらっしゃるのですが、この方から聞いた話とこのアメリカ人女性の話の内容がほぼ同じだったからです。
これまで、こんなに理解が無いのは全体主義で同調圧力の強い日本くらいなのだろうと思っていたのですが、もしかすると状況は欧米でも大して変わらないのでは・・・そう考えると、この活動に対する日本と海外の温度差は、環境の違いと言うより“度胸”の違い???

このアメリカ人女性は、今の心境について以下のように仰っています。

『これはとてつもなく意味の深い、人生を変える旅なのです。人生の秋に入ってしまっているからには、何年もくよくよ考えないようにするつもりです。身体的に不可能なことをしようとしていて、気が遠くなるほどの時間が無駄になってしまったのですから!私が教わった先生の中には、私に「素晴らしい才能がある」と言ってくれた人もいましたが、誰も正直に、わざわざ親切に本当のことを教えてくれる人はいませんでした。なので私は鍵盤を叩き続ける一方でした。自分の新しいDS5.5鍵盤で最初に手掛けたことの1つは、ラフマニノフの作品3と2の、ボロボロだった2小節のパッセージを成し遂げることでした。何百時間もの訓練をしたのですが・・・それを習得するのに、DS5.5鍵盤だと20分くらいしかかかりませんでした。その無駄な努力に、私は危うく腹を立てるところでした。』

『私は今レパートリーの見直し中ですが、ESPK(※)の影響を受けるとは思ってもみなかったことにたくさん気付いています。自分が見つけ出すことができなかった本当の音楽がどれほど多かったか、そして当然のこととしてやっていた音符の削減や変更がどれほど多かったかにショックを受けました。プロのアーティストの手や、シェイピングや、動きに何度も畏敬の念を抱きながら見つめていただけに、自分の手を見ていて時々それがプロのアーティストと同じ形に見えることに驚くばかりです。

『自分の心と指でよりいっそう「揺るぎないもの」になるまで、当分の間はESPK(※)に留まっています。通常の鍵盤で何が起こるかは分かりませんが、もはやそれはどうでもいいことです。現実には、自分が以前は大きなものを弾くことができなかったということ、もっと鍛錬と練習が必要だと自分に言い聞かせながら自分自身をたくさん騙してきたことで長い間隠されていた真実を、今は理解しています。』

ESPK - Ergonomically Scaled Piano Keyboard(人間工学的にスケーリングされたピアノ鍵盤)


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02/17
ついに日本でもスタインビューラー社製細幅鍵盤を試弾できる場所ができました! - 英語サイト和訳記事更新のお知らせ
細幅鍵盤関連の英語サイト、ALTERNATIVELY SIZED PIANO KEYBOARDSの以下のページの更新をお知らせします。

試弾したい人を受け入れている細幅鍵盤の所有者 - ALTERNATIVELY SIZED PIANO KEYBOARDS(和訳)
http://littlehands782.blog.fc2.com/blog-entry-120.html


以前、このブログで何度かご紹介した(↓)この方が、日本(Japan)のところに追加されています!
(多分)アジア初のスタインビューラー社製鍵盤の購入者からの反響
スタインビューラー社製細幅鍵盤の使用感や購入、メンテナンスなど
スタインビューラーの鍵盤日本上陸!

細幅鍵盤普及に向けての活動 - ALTERNATIVELY SIZED PIANO KEYBOARDS(和訳)
http://littlehands782.blog.fc2.com/blog-entry-99.html


音楽関連の会議やイベントで細幅鍵盤がどんどん紹介されています!


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